出版社内容情報
消費社会は私たちに何をもたらしたか。深刻な環境問題や経済格差に向き合いながら、すべての人びとに自由や多様性を保障するこれからの社会のしくみを構想する。
内容説明
平成のデフレ不況を乗り越えてもなお、消費社会は私たちの生活全体を覆い尽くしている。消費社会がもたらしたのは「豊かさ」ばかりでなく、深刻な格差や環境問題でもあった。一方で、消費社会はその根本において個人の自由かつ多様な生き方を実現し、今も多くの人々を魅了してやまない。大量消費の限界に向き合いつつ、消費社会が私たちにもたらした「自由」の意味をあらためて問いなおし、その可能性について、ベーシックインカムをはじめとする政策提言も視野に検討する。
目次
第1章 消費社会はいかにして生まれたのか?(消費社会という「理想」;二〇世紀の消費社会論 ほか)
第2章 消費社会のしなやかさ、コミュニケーションとしての消費(「賢い」消費;情報の海 ほか)
第3章 私的消費の展開―私が棲まう場所/身体という幻影(ゲームの規則;住居―ニュートラルな居場所 ほか)
第4章 さまざまな限界(経済という限界;環境という限界 ほか)
第5章 消費社会(へ)の権利(消費社会の限界;ベーシックインカムという「理想」 ほか)
著者等紹介
貞包英之[サダカネヒデユキ]
1973年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。現在、立教大学社会学部現代文化学科教授。専門は社会学・歴史社会学・消費社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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