ちくま新書<br> 社会主義前夜―サン=シモン、オーウェン、フーリエ

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ちくま新書
社会主義前夜―サン=シモン、オーウェン、フーリエ

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  • サイズ 新書判/ページ数 272p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480075109
  • NDC分類 309.2
  • Cコード C0231

出版社内容情報

格差によって分断された社会を、どのように建て直していくべきなのか。革命の焼け跡で生まれた、”空想的”でも”社会主義”でもない三者の思想と行動を描く。

 サン=シモン、オーウェン、フーリエ。この三人の名を聞けば、多くの人が「空想的社会主義」という言葉を連想するだろう。だが、彼らの一人として社会主義を打ち立てようとした人はいないし、地に足のつかない夢想家でもない。現在から見れば、彼らは社会企業家や社会プランナーとも呼べる存在だった――。一九世紀初頭、フランス革命と産業革命という二つの革命によって荒廃し、格差で分断された社会をどのように建て直すのか。この課題に取り組んだ三者の思想と行動を描く。

内容説明

サン=シモン、オーウェン、フーリエ。この三人の名を聞けば、多くの人が「空想的社会主義」という言葉を連想するだろう。だが、彼らの一人として社会主義を打ち立てようとした人はいないし、地に足のつかない夢想家でもない。現在から見れば、彼らは社会企業家や社会プランナーとも呼べる存在だった―。一九世紀初頭、フランス革命と産業革命という二つの革命によって荒廃し、格差で分断された社会をどのように建て直すのか。この課題に取り組んだ三者の思想と行動を描く。

目次

第1章 市民革命と産業革命―社会をめぐる動揺と混乱(「社会」の出現;フランス革命;革命の焼け跡の中で)
第2章 ナポレオンのヨーロッパ―社会の安定を目指して(ヨーロッパ国際情勢の安定の中で;実践と思想の共時性;社会の理想を描く)
第3章 ウィーン体制としばしの安定―社会の理想を求めて(産業発展と自由、あるいは現実;資本主義は悪なのか;資本家と労働者の融和)
第4章 成長する資本主義の下で―出現した社会の問い直し(資本主義社会の矛盾;資本主義の否定か、資本主義の中での改革か;空想から科学へ)

著者等紹介

中嶋洋平[ナカシマヨウヘイ]
1980年生まれ。同志社大学グローバル地域文化学部助教。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科後期博士課程単位取得退学、フランス国立社会科学高等研究院政治研究系博士課程修了。政治学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ふみあき

61
後世「空想的社会主義者」と称されることになる3人、サン=シモン、オーウェン、フーリエの伝記(?)。フランス革命からナポレオン1世の登極、王政復古に七月王政、二月革命、そしてナポレオン3世の第二帝政と、歴史的叙述にかなりの紙幅が割かれていて、これぞ新書の鑑と言うべき親切設計。英国人のオーウェンが、現在われわれが考える社会主義者のイメージに一番近いか。ただしマルクス、エンゲルスと異なり、彼は階級闘争よりも資本家と労働者との融和を目指す。フーリエなんか、これを読む限り、ほとんど誇大妄想狂のようにも思えるが……。2025/01/17

ころこ

50
マルクスとエンゲルスから「空想的」と批判された人たちの話。マルクスの読み直しよりも、そもそもの批判は正しかったのか、「空想的」な中身を再訪してみて、そこに社会主義の別の可能性を考察している。オーウェンは先進的な経営者。児童労働をいち早く禁止し、学校をつくり時短を推進した。余った時間で夜学を開設する。飲酒の習慣を管理するパターナリズムが受け入れ難いだろうが、実践で結果を残す。サン=シモンとフーリエはインフルエンサーで、サン=シモンは科学革命と社会革命を一致させようとする。科学がより普遍性を帯びるように、社会2023/08/16

nbhd

22
「情念引力」。パンチのきいた破壊力満点のパワフルワードだ。フーリエさんが生み出したこの言葉に出合えただけで、この本を読んだ甲斐があった。社会主義前夜と題するだけあって、英仏の時代状況の描写は綿密丁寧に、3人の''空想的''社会主義者は時代のなかで右往左往四苦八苦するさまを群像劇的に浮かび上がらせていく。なかなか読ませるものがある。ま、10年後に覚えていることと言えば、「情念引力」それだけかもしれないけれど、それでいい。2023/09/10

さとうしん

17
社会主義はなぜ「社会」主義なのかという点に着目し、「空想的」社会主義者というレッテルを貼られているサン・シモン、オーウェン、フーリエの生涯と思想を辿る。オーウェンはニューラナークの頃までは何をやってもうまくいくという状態だったようで、その「無双」ぶりが面白い。彼らの思想は革命や闘争を前提としているわけではなく、現在の社会をそのまま取り込み、資本家と労働者との融和を志向しているという点から、21世紀の現在においてこそ参照に足る価値があるのではないかという著者の主張が印象的。2022/10/16

浅香山三郎

12
空想的社会主義といふ呼ばれ方で、科学的社会主義に対置されてきた、サン=シモン、オーウェン、フーリエの思想と実践を論じる。民主主義の不完全性と資本主義の生み出す病理の乗り越へのために生み出された彼らの思想は、マルクス主義の側から見ると、空想的だつたかも知れないが、当時の社会状況のなかで三者が各々の社会プランを出したことの意義を見出さうとするもの。評伝的な部分も多いので、思想そのものをもつと知るには、もう少し専門的なものを読む必要があるかも。2023/09/19

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