出版社内容情報
農村社会学者の記録から、日本各地域の農村のあり方、家と村の歴史を再構成。日本人が忘れ去ってしまいそうな農村の原風景を探る。
内容説明
近代化によって日本の農村生活は大きく変わった。農村社会が瓦解すれば日本社会そのものが瓦解するとの危機感を抱いた農村社会学者は、二〇世紀初めからその移り変わりを長く記録してきた。本書はその記録を読み解くことで、日本の各地域の農村のあり方、農村における「家」と「村」の歴史を再構成する。「同族団」と「自然村」のあり方、農村のタイプによる地域差など、ともすれば現在の我々が忘れ去ってしまいそうな農家・農村の姿を見いだしていく。日本農村社会学の総括。
目次
1 日本農村を見る視座(「同族団」とは何か;「自然村」とは何か;歴史を遡って―農村はどのようにつくられたか)
2 日本農村の東西南北(日本農村の二類型―東北型と西南型;まず西へ;南と北 ほか)
3 「家」と「村」の歴史―再び東北へ(「家」と「村」の成立―近代以前;「家」と「村」の近代―明治・大正・昭和;「家」と「村」の戦後、そして今)
著者等紹介
細谷昂[ホソヤタカシ]
1934年生まれ。専門は社会学。東北大学大学院博士課程単位取得退学。東北大学名誉教授。岩手県立大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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1.3manen
31
本邦初の農村社会学。小河原忠三郎『農村社会学』(007頁)。農村社会学は、農村を見つめながら、日本社会そのものの姿を捉えようとしてきた。日本社会原型、基層は農村にある(009頁)。黒崎八洲次郎先生は長野大学に居た(161頁)。3年次に何か習った記憶はある。四国学院大学というキリスト系の先生だったような? 農村社会学的な「家」論の観点から明らかにした、柿崎京一『新編白川村史下巻』(169頁)。興味関心の違いで、農村へのアプローチが違ってくると思う。2021/06/18
Arisaku_0225
7
農村社会学というあまり聞きなれなかった学問は民俗学から経済学まで学問領域を跨いだ学問である。「同族団」や「講」という社会集団を形成しながら村を形作ってきた。そんな社会集団に大きな変化をもたらしたのが太平洋戦争と戦後の「農地改革」。戦争は後方も後方の農村にも多大な影響を与えたらしい。モノグラフ調査という一つ一つの対象を丁寧に調べあげる調査法は村内の仕組みや家の構成といった複雑な営みを発見できるだろう。2022/08/04
Ex libris 毒餃子
6
フィールドワークに根付いた農村社会学。歴の厚みが圧巻。2021/06/19
天婦羅★三杯酢
3
某所の課題図書として読んだ。雑な感想としては、農村、結局のところは生産力(生産性)によって変わるよね、生産力低ければ一族で結集しないと生きていけない。けど、上がっていけば、それが一家のレベルで生存が出来るようになり、やがては核家族でも、という風に。でも、じゃ”個人”で出来るのか?と言われると、そりゃ無理だろうという。2022/04/30
kungyangyi
2
日本の農村研究を外観していてためになったけど、なんか足りないような気がする。今の「農民」って、どう暮らしてるんだろう。2021/05/28




