ちくま新書<br> 天皇と右翼・左翼―日本近現代史の隠された対立構造

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ちくま新書
天皇と右翼・左翼―日本近現代史の隠された対立構造

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  • サイズ 新書判/ページ数 320p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480073044
  • NDC分類 361.65
  • Cコード C0231

出版社内容情報

日本を動かしたのは幕末以来の天皇家と旧宮家の対立と裏社会の暗闘だった。従来の右翼・左翼観を打ち破り、日本の支配層における対立構造を天皇を軸に描き直す。

内容説明

近現代日本を動かしてきたのは、幕末以来の天皇家と伏見宮系皇族(旧宮家)の対立と裏社会の暗闘である。対米戦争へ主導したのは反英米的な軍・伏見宮系皇族・一部の長州閥有力者で、彼ら右派は昭和二十年八月十五日の宮城事件、三島事件など数多く事件を起こし、潜在的に反(昭和)天皇だった。昭和天皇・貞明皇后は左派勢力と個人的につながり、親天皇=保守=右翼ではなかったのだ。従来の右翼・左翼観を打ち破り、近現代日本の支配層における対立構造を天皇を軸に描き直す。

目次

はじめに―昭和天皇は「右」と近かったのか?
1 揺れ動く「右翼」と「左翼」(本来の右翼・左翼概念が適用できない戦前日本;後藤新平人脈と天皇家;朝日新聞社と保守本流)
2 天皇家vs.伏見宮系皇族・「右翼」(貞明皇后vs.久迩宮家―倒幕派と公武合体派の確執1;昭和天皇vs.伏見宮系皇族軍人―倒幕派と公武合体派の確執2;天皇制はなぜ残ったのか―「右翼」「左翼」双方の誤解;六〇年安保―天皇・田中清玄・ブントvs.岸信介・共産党・社会党;「左右」連合の諸相)

著者等紹介

駄場裕司[ダバヒロシ]
1964年東京生まれ。東京大学文学部(社会学)、朝日新聞記者、東京大学大学院人文社会系研究科修士課程を経て、広島大学大学院社会科学研究科博士課程後期修了。博士(学術)。現在は著述家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

禿童子

35
他の歴史書にはない視点は斬新に感じられます。しかし、焦点の絞り方(天皇家VS伏見宮系など)に少し強引さを感じます。一つの見方としてはありだけど、それですべてを説明するのはどうかと。大本教、ブントと田中清玄などの記述は、今まで知らなかったことで大いに参考になりました。2020/04/26

CTC

12
3月のちくま新書新刊。著者は朝日記者を経たのち東大・広島大院に学んだ著述家、博士(学術)。タイトルのように単純な本ではない。経歴らしい資料読みの博識が冴えつつも、陰謀論的妖しさを多く含む、他にない本である。本書内容をひと言で申せば…天皇家と旧宮家=“伏見宮系皇族”の対立と、天皇家は“左翼”と繋がり、旧宮家は“右翼”と繋がっていた、といったシンプルな話なのだが…中身は混沌、複雑で結論も無いような。しかし宮家や華族はもとより、右左翼からヤクザ・同和関係まで相当深く知識があるようで、昭和史副読本として楽しめた。2020/04/05

keint

7
日本の近現代史を天皇とそれにかかわる左右の人々の人脈という点から検討し、現代の左右対立が厳密なものではないことを示している。かなり情報量の多い記述が続くため読みづらかったが、昭和維新関係者や戦後の三無事件・三島事件に関する記述もあったため参考になった。ただし、著者は皇道派について、秩父宮は親英米派だから北一輝的思想を持つ皇道派の神輿たり得るかという疑問を提示しているが、これは皇道派が対ソ戦や反共色が強いという事実から皇道派が親英米派の秩父宮を擁立することは矛盾しないため、この疑問は間違えである。2020/04/18

Masatoshi Oyu

5
右翼とか左翼って分かりにくいよね。それはなぜかというと、日本における政治や思想の対立軸は、実は右翼=王党派、左翼=共和派とか、右翼=保守、左翼=革新といった一般的な理解とは異なるところにあるからだ。それは何かというに、反英米vs親英米という軸と、討幕派VS公武合体派という軸であらわされる四つの象限であらわされるという。そこから、天皇と伏見野宮系皇族の対立にもスポットを当てる。こういう見方は初めてで、緒方竹虎が玄洋社出身など始めて知ることも多く面白かった。2021/04/18

n_2_d_6_m_0_p_1

5
世界観が狭い人は数多くいれども、本作の著者は血縁・学歴・職場で本当に世界が完結していて明らかに異常。しかも絶望的に文章が読みづらいので恐ろしさすらある。99%トンデモ本認定でいいけど、近現代史を齧ってみた時に「なんでコイツとコイツが仲良いの?」と一度でも疑問に思ったことがあればネタ目当てに手に取ってみるのはアリ。Amazonにあった「ミクロにみれば非常に面白い著作にも関わらず、一冊通したマクロな視点で見ると的外れという悲劇的著作」というレビューは本当に秀逸。2020/07/30

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