出版社内容情報
愛情と信頼に満ちあふれた夫婦関係は、いまや幻想なのか。不安やリスクを抱えつつも希望を見出そうとして苦闘する夫婦の実態を、綿密な取材に基づいて描き出す。
内容説明
夫婦関係は、今や精神的にも経済的にも不安やリスクを増大させるものへと変容してしまっている。にもかかわらず、人はパートナーを求め続ける。夫婦は実際にどう変わっているのか。かつての理想の夫婦像はすでに「幻想」なのか。いや、変わらない部分―夫婦の根源的な何かがあるのではないか。戦後家族モデル崩壊後の混沌状況における夫婦のあり方を、子どもを作るかどうかの選択、子の成長による変化などにも注目し、長期にわたる確かな取材をベースにその実態に迫っていく。
目次
第1章 「活躍」妻と「イクメン」夫の冷戦(妻の出世で夫婦に亀裂;男のプライドと育児のジレンマ;妻も夫も両立の壁;夫婦間の承認欲求の危うさ)
第2章 大黒柱と内助の功という虚像(居場所のない夫;アイデンティティを喪失する妻;仮面夫婦の化かし合い;夫婦像へのこだわりという盲点)
第3章 「恋人夫婦」の憂うつ(いつまでも恋愛気分の嘘;「子なし」の後悔;子どものいない夫婦の脆さ)
第4章 羽ばたく妻と立ちすくむ夫(後ろ向きな「孤立」夫;明日に向かう「躍動」妻;別れを選び、再出発;後半生に夫婦で明暗)
第5章 「幻想」を超えて(家族の変容と夫婦の不安定化;さまよい、孤立する夫;憤り、活動的な妻;人生100年時代の夫婦リストラ)
著者等紹介
奥田祥子[オクダショウコ]
近畿大学教授、ジャーナリスト。博士(政策・メディア)。元新聞記者。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程単位取得退学。専門は医療社会学、労働・福祉政策、メディア論、ジェンダー。2000年代初頭、男性の非婚化の深層に迫った「結婚できない男たち」を雑誌に発表し、話題を呼ぶ。日本文藝家協会会員。専門社会調査士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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