出版社内容情報
親の学歴や居住地域など「生まれ」によって、子どもの学歴・未来は大きく変わる。本書は、就学前から高校まで教育格差を緻密に検証し、採るべき対策を提案する。
内容説明
出身家庭と地域という本人にはどうしようもない初期条件によって子供の最終学歴は異なり、それは収入・職業・健康など様々な格差の基盤となる。つまり日本は、「生まれ」で人生の選択肢・可能性が大きく制限される「緩やかな身分社会」なのだ。本書は、戦後から現在までの動向、就学前~高校までの各教育段階、国際比較と、教育格差の実態を圧倒的なデータ量で検証。その上で、すべての人が自分の可能性を活かせる社会をつくるために、採るべき現実的な対策を提案する。
目次
第1章 終わらない教育格差
第2章 幼児教育―目に見えにくい格差のはじまり
第3章 小学校―不十分な格差縮小機能
第4章 中学校―「選抜」前夜の教育格差
第5章 高校―間接的に「生まれ」で隔離する制度
第6章 凡庸な教育格差社会―国際比較で浮かび上がる日本の特徴
第7章 わたしたちはどのような社会を生きたいのか
著者等紹介
松岡亮二[マツオカリョウジ]
ハワイ州立大学マノア校教育学部博士課程教育政策学専攻修了。博士(教育学)。東北大学大学院COEフェロー(研究員)、統計数理研究所特任研究員、早稲田大学助教を経て、同大学准教授。国内外の学術誌に20編の査読付き論文を発表。日本教育社会学会・国際活動奨励賞(2015年度)、早稲田大学ティーチングアワード(2015年度春学期)、東京大学社会科学研究所附属社会調査データアーカイブ研究センター優秀論文賞(2018年度)を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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