ちくま新書<br> 死体は誰のものか―比較文化史の視点から

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ちくま新書
死体は誰のものか―比較文化史の視点から

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480072245
  • NDC分類 385.6
  • Cコード C0239

出版社内容情報

死体を忌み嫌う現代日本の文化は果たして普遍的なのか。チベット、中国、キリスト教、ユダヤ――。来るべき多死社会に向けて、日本人の死生観を問い直す。

内容説明

死体を忌み嫌い、人の目に触れないようにする現代日本の文化は果たして普遍的なものなのだろうか。中国での死体を使った民衆の抵抗運動、白骨化できない死体「キョンシー」、チベットの「鳥葬」や悪魔祓い、ユダヤ・キリスト教の「復活」「最後の審判」、日本の古典落語に登場する死体、臓器移植をめぐる裁判。様々な時代、地域の例を取り上げ、私たちの死体観を相対化し、来るべき多死社会に向けて、死体といかに向き合うべきかを問い直す。

目次

第1章 武器としての死体―中国(死体と公権力;死体放置事件の背景;死体放置事件の系譜)
第2章 滞留する死体―漢族(死体をめぐる儀礼;危険な死体;徘徊する死体)
第3章 布施される死体―チベット族(魚と死体;鳥と死体;切り刻まれる死体)
第4章 よみがえる死体―ユダヤ教とキリスト教(イエス磔刑以前;キリスト復活以後;死体と献花)
第5章 浄化される死体―日本(恐ろしい死体―古代・中世;落語「らくだ」―近世;法と死体―近現代;おわりに―私の死後に残される死体)

著者等紹介

上田信[ウエダマコト]
1957年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科東洋史専攻修士課程修了。東京大学東洋文化研究所助手を経て、立教大学教授。中国社会史、環境史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃも

19
う~ん微妙…。たしかにキョンシーや天葬・水葬、もがりに関する箇所は読んでいて面白いし、楽しいんだけどいかんせん引用だったり用例が多すぎる気が。引用が多くて悪いというわけではないんだけど、どうしても「書くことが無かったのでとりあえず引用、具体例を書いておきました」みたいなイメージを受ける。そもそも著者の死んだ後の死体に関する取扱いなんて別に知りたいわけでもないし。もっと知りたいことがあまり深く書かれておらず、ちょっと物足りないなと思った一冊。あとキリスト教に関する特に死体に関係なさそうな話が多い気がする。2019/07/27

月をみるもの

19
死体は誰のモノか? という問いは、死体がモノであることを前提にしている。死体を相続人が所有するモノだとすると、なぜそれを(臓器バイヤーに)売り払ったり、その辺のゴミ処理場に廃棄したりしてはいけないのか? すでにヒトではなくなってるから死体なのであるが、ヒトでもモノでもないのだとすると死体とは一体全体なんなのか? 答えはとうぜん時と場所によって変わるわけだが、本書で扱われる漢族、チベット、ユダヤ・キリスト教という3つの例を知るだけで、自分たちの捉え方がいかにローカルなものであるかを実感することができる。2019/06/10

みこ

16
一瞬ドキッとさせられるタイトルだが、世界各地域、各宗教ごとの死生観を解説している。キョンシーはキャラクターとしてしか見てなかったが、ゾンビとは似て非なるもので中国だからこそ生まれたものだとか、落語の中にも当時の日本人の死生観が描かれているとか所々の解説は非常にわかりやすくかつ興味深く読めた。私も筆者同様、父親の死をきっかけにこういったことを考えるようになったので親近感を感じながら読むことができた。2019/07/03

はちめ

13
死体をめぐる民俗、宗教、法律などを踏まえたエッセイのような体裁なので軽く読むことができるが、内容的には簡単ではない。キリスト教文化圏における死体に対する淡泊さには触れられているが、本書には触れられていないがベトナム戦争期における米国人の遺体へのこだわりといったこともあり、そんなには単純ではないように思う。日本古代にあったと考えられるもがりも、その実態は明らかではないのではないだろうか。死体という切り口にはまだまだ研究の余地がありそうだ。☆☆☆☆★2019/08/02

itokake

12
興味深い内容で、学びの多い読書だった。図頼(とらい)はパワハラ自殺に抗議する中国の過去の習慣。これを悪用し、死体を捏造(時には殺人)し、クレイマーのようにごねる民がいた。この習慣を現代中国人は知らないはずなのに、死体を武器した事例(1988年、2008年)がある。他にも御巣鷹山の御遺体を持ち帰らなかったイギリス人など、様々な事例から人が死体をどう扱って来たのか考察する。著者の個人的なエピソードも多く、最後には宗教観があり、これが意外になるほどと思える内容だった。宗教から遠ざかってきた私にとって新鮮だった。2022/09/03

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