ちくま新書<br> 帝国化する日本―明治の教育スキャンダル

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ちくま新書
帝国化する日本―明治の教育スキャンダル

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  • サイズ 新書判/ページ数 240p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480071743
  • NDC分類 372.1
  • Cコード C0221

出版社内容情報

明治の合理主義はどこで精神主義に転換し、妄想的な愛国主義へ転化したのか。教育スキャンダルを検証し帝国神話形成の道筋をたどる。明治初頭の合理主義はどこで精神主義に転換し、妄想的な愛国主義へ転化したのか。哲学館事件などの教育スキャンダルから、帝国神話形成のメカニズムを解読する。

長山 靖生[ナガヤマ ヤスオ]
著・文・その他

内容説明

日清・日露戦争に勝利した日本は帝国化に向かうべく、また青年層の贅沢化と個人主義化への懸念を払拭するために、国民教育における愛国教育を推進した。それはやがて妄想レベルにまで進み、三つの象徴的事件―哲学館事件、南北朝正閏論争、進化論問題を引き起こす。これらのスキャンダルから、明治初頭の実学優先・合理主義の教育が教養・精神主義に転換し、国家と天皇の神聖化、帝国神話強化に向かうメカニズムを解読する。教育の右傾化が危惧される今こそ必読の一冊。

目次

第1章 国民皆教育と教科書疑獄事件―国定教科書への道(功利的誘導と道徳の矛盾;教科書会社による贈賄疑惑 ほか)
第2章 哲学館事件―倫理学と国民道徳の分離(井上円了の教育事業;事件の経緯 ほか)
第3章 南北朝正閏論争―五人の天皇が消された教育事件(論争の歴史的経緯;政治問題化と世論の沸騰 ほか)
第4章 進化論と国家思想―イデオロギーと科学が対立する時(進化論の移入;加藤弘之―天賦人権から進化論的帝国へ ほか)
第5章 若旦那世代の欲望―贅沢化と日本回帰(享楽的な大正青年;幻想の故郷・日本への回帰 ほか)

著者等紹介

長山靖生[ナガヤマヤスオ]
1962年生まれ。鶴見大学歯学部卒業。歯学博士。開業医のかたわら、世相や風俗、サブカルチャーから歴史、思想に至るまで、幅広い著述活動を展開する。著書『日本SF精神史』(河出書房新社、日本SF大賞・星雲賞)、『偽史冒険世界』(筑摩書房、大衆文学研究賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

oooともろー

5
哲学館事件、南北朝正閏論争、進化論…明治時代の日本がいかに帝国化していったのか。 現在の日本の現状とシンクロ。2019/07/30

onepei

3
小さな動きが次の動きをよんで、無意識のうちに大きな潮流になってゆく一例か。2018/11/07

yoyya

2
本来ならば学術的に議論されるべき事柄が、政治的意図によって紆余曲折する様が描かれている。たどり着きたい世界を思い描いて、そこから捻じ曲げられる道徳観、利用される歴史、 歴史上のどの方も真剣であるだけに、社会をつくっていくことの難しさを感じる一冊。2019/02/07

Masatoshi Oyu

2
明治期の、教育にまつわる四つの事件を通して「なぜ日本は戦争の道を突き進んでしまったのか」を考える。 この本から得られる教訓はおそらく二つある。 第一に、民間の企業人こそ高い倫理観や公共心が必要である。教科書の国定化に道を開いた教科書疑獄事件では、教科書会社の贈賄事件の頻発が背景にあり、国家が教育に介入を強めるという問題を隠蔽してしまった。 2019/01/06

sober

1
明治期の教育に関係する事件を主に取り上げている。教科書疑獄事件は、端緒(列車に忘れられた手帳により発覚)からしてミステリめいたスリリングな展開に思えたが、筆致は抑えられており、とてもよい。国定教科書はリンカーンやナポレオンの記述が削除されるなど、内々の騒擾を忌避しているらしいが、西郷は逆に平和の象徴として政府に利用されていくようだ。南北朝正閏論争や進化論の項は発展途上な学問の成り行きを伺い知れる内容となっている。不学な私は、現在に連なる皇族が北朝の血筋でありながら南朝を正統と発表した事実に驚きました。2019/03/17

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