ちくま新書<br> 仏教論争―「縁起」から本質を問う

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ちくま新書
仏教論争―「縁起」から本質を問う

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  • サイズ 新書判/ページ数 320p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480071347
  • NDC分類 181.4
  • Cコード C0215

出版社内容情報

和辻哲郎、三枝充悳といった知識人、仏教学者が繰り広げた、縁起をめぐる論争。犀利な分析で、仏教の根本を浮かび上がらせた渾身作!

宮崎 哲弥[ミヤザキ テツヤ]
著・文・その他

内容説明

二千五百年もの歴史をもつ仏教。その始点にして中核と言い得るのが、「縁起」なる法則だ。だが、「これが縁起だ」という定説は、仏教全体としてはいまだ存在していない。本書は、和辻哲郎、三枝充悳といった第一級の知識人、仏教学者が縁起をめぐり繰り広げた論争を俎上に載せ、なぜ彼らが虚構を実体視する罠に陥ったのかを検証。縁起とは何であり、仏教とは何であるかを、透徹した思考で浮かび上がらせた、類例なき書。

目次

第1章 縁起という迷宮(仏教の始点;普遍性の強調―初期仏教の縁起観 ほか)
第2章 皮相な論争理解―第一次縁起論争の解剖(上)(和辻哲郎の参戦;偏見のヴェール ほか)
第3章 真の対立点へ―第一次縁起論争の解剖(下)(宇井の木村説批判;論じ返す木村泰賢 ほか)
第4章 仏教学者たちの戦い―第二次縁起論争の深層(論争を主導した三枝充悳;計四九本の論争文 ほか)
第5章 生命主義とポストモダン―仏教の日本近代とその後(仏教は生命讃美の教えにあらず;初期仏教の生命観 ほか)

著者等紹介

宮崎哲弥[ミヤザキテツヤ]
1962年、福岡県生まれ。慶應義塾大学文学部社会学科卒業。テレビ、ラジオ、雑誌などを舞台に、政治哲学、生命倫理、仏教論、サブカルチャー分析を主軸とした評論活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yutaro13

28
仏教の中核教義である縁起について繰り広げられた2度の論争について評説。1度目は1920-30年頃の木村泰賢、宇井伯寿、赤沼智善、和辻哲郎、2度目は1978-80年の三枝充悳、舟橋一哉、宮地廓慧によるもの。名だたる学者であっても縁起説を論じるとき、人間の根源たる実体・実覚から離れることがいかに困難かがわかる。新書なのにまったく一般向きの内容ではないが、和辻哲郎が近代仏教学から輪廻や業の考察を駆逐したという疑惑を晴らしたのは本書の功績だろう。むしろなぜ一般に和辻が輪廻否定論者とされているのかが謎である。2019/06/02

ホシ

22
う~ん、難解。「縁起」を巡る諸賢の論争を評説するとともに、彼らが陥った理論の陥穽を解説する本…かな。よく聞く「無常」は”概念”ではなく、例えるなら、人が蛇や虫を見て「気持ち悪い」と感じる本能的な”感覚”と同一という事。無常も無常であること(無常の無実体)を正確に理解しないならば結局は執着を生む、という事だと解しました。「縁起」や「無常」の言語としての厳密な定義は必要です。さもなければオウムを生みます。しかし、概念に、言葉に弄ばれてはならない。そんな事じゃないかな。上座部仏教にも興味が湧きました!2019/06/14

禿童子

22
宮崎哲弥はテレビのコメンテーターとしてしか知らなかったけど真面目な仏教学者だったんだと再認識した。仏教の核心の一つである「縁起」について戦前、戦後と2度にわたり論争があったことを詳細にトレースして、論争当事者の和辻、木村らの議論の背後にあった大正生命主義、仏教のポストモダニズム化などの時代思潮を浮き彫りにする。仏教の根本をゆるがす実在論への接近から全体主義との抱擁、オウム真理教による放埓な十二支縁起の改変など「何でもアリの仏教」が生み出す魔境を告発している。文語表現が多いので難解に見えるが話の中味は平易。2018/07/08

PAO

16
和辻哲郎から麻原彰晃まで仏教の「縁起」という曖昧な概念・空想を実体化しようという日本社会ならではの仏教の哲学化は多くの人を誤解させていることがわかりました。また「縁起」といってしまえば僧侶も檀家たちに脅しをかけ、お布施をいただくことが可能となりますね。これは仏教の日本独自の発展(退化欺瞞堕落?)であり、更に神秘的な「東洋哲学」として取り上げられてしまうことが「罠」となり、それがもたらす「危険」を感じます。私達はもっと仏教を突き放して考えるべきなのでしょう。巻末の『十二支縁起観」小考もとても参考になります。2018/06/03

マープル

9
まず、この本を読む前に、ニコ動のゲンロンチャンネルで著者の対談(相手はあずまんではなく朝日新聞記者)を見ていたので、事前情報として「大正生命主義」というのが重要らしいというのはわかっていた。ところがこのキーワード、ググってもいい情報に当たらないのだ。ウィキペディアにもないし。で、本書を読めば何がしかの説明があるだろうと思ったのだが、よくわからない。一応、ニーチェやショーペンハウアーの影響下に出てきた思潮らしいのだが。力への意志っぽい何かなんだろう。2018/07/23

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