出版社内容情報
人類はいかに進化を遂げ、文明を築き上げてきたか。遺伝人類学の大家が、人類の歩みや日本人の起源を多角的に検証。狩猟採集民の視点から現代の問題を照射する。
尾本 恵市[オモト ケイイチ]
内容説明
二〇世紀後半から、生物学としての人類学「ヒト学」は大きく変貌した。著者の専門である分子人類学は、タンパクの遺伝マーカーの研究で始まったが、現在ではゲノム全体の情報を用い、アジアの古層民族集団の起源および系統進化を明らかにしつつある。さらに、日本で長い歴史をもつ人類学は、文理合同の学際研究を通じて、ヒトの特異性と多様性および起源の総合的な解明をめざす。本書は筆者の研究史を追いながら、「DNAから人権まで」をモットーに「文明とは何か」「先住民族の人権」「人類学者の社会的責任」などの問題を解き明かしてゆく。
目次
第1章 人類学との出会い
第2章 ユニークな動物・ヒト
第3章 日本人の起源
第4章 ヒトの地理的多様性
第5章 ヒトにとって文明とは何か
第6章 現代文明とヒト
第7章 先住民族の人権
終章 残された問題
著者等紹介
尾本恵市[オモトケイイチ]
1933年、東京生まれ。1963年東京大学大学院理学系研究科博士課程中退。Ph.D.(ミュンヘン大学)、理学博士(東京大学)。東京大学理学部教授、国際日本文化研究センター教授、桃山学院大学文学部教授を歴任。人類学・人類遺伝学専攻。日本人、アイヌ、フィリピンのネグリト等の遺伝的起源に関する研究を実施(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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