ちくま新書<br> つくられる病―過剰医療社会と「正常病」

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ちくま新書
つくられる病―過剰医療社会と「正常病」

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480067968
  • NDC分類 498
  • Cコード C0247

出版社内容情報

高血圧、メタボ、うつ――些細な不調が病気と診断されてしまうのはなぜか。社会に蔓延する「正常病」にその原因を見出し、過剰な管理を生み出す力の正体を探る。

内容説明

些細なからだの不調が「病気」と診断され、やがて本当に病気になってしまう―このような理不尽な事態は、なぜ起きるのか。それは、人々が「正常であらねばならない」と強迫的に思い込む「正常病」にかかっているからだ。過剰な医療が甚大な被害をもたらした子宮頚がんワクチン、恣意的な診断や投薬が症状を悪化させる精神科医療など、さまざまな分野で、いかに病がつくり出されているかを検証。そしてその背景にある近代の管理思想、現代の社会システムの病理を問い直す。

目次

プロローグ 「うつ病」ではなく「正常病」かもしれない
第1章 強迫的に進む医療化とつながりの崩壊―犠牲になる子どもたち
第2章 広がる健康不安、狭まる「正常」の幅―戦時の「健康優良児」からメタボ健診まで
第3章 医療化する社会はどこに向かっているのか―病に居座る人々が病によってつながる
第4章 なぜ、「正常病」の広がる社会になったのか―匿名のまなざしへの不安と出世主義者の問題を問う
第5章 制度としての「精神の病」を再考する―「正常病」患者は病因と向き合わねばならない
エピローグ 「正常病」からの脱出のために

著者等紹介

井上芳保[イノウエヨシヤス]
1956年北海道小樽市生まれ。東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了。社会学者。札幌学院大学教授、北海道教育大学・筑波大学兼任講師などを経て、現在は家事手伝い兼の読書人。日本社会臨床学会運営委員。大学の専門ゼミは一貫して「人間の高尚ではない諸問題」をテーマに開講。日本社会学会では1998年に学会開催時の託児室設置を初めて要望して実現させる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Junko M

2
短大の医療関係の授業をしていますが、この本を取り上げました。 正常病という考え方は、なんにおいても言えることですね。子宮けいがんワクチンの話も、怒りを感じます。 医療は社会学だ!という著者に、心底賛成します。医師や科学者は職人だから、私を含めて、もっと社会学という広い視野を学ばないとなって 超まじめに読んじゃいました。2015/07/16

simi

2
医療は成長産業。年間1兆円以上で増加していくことが約束されてるなんて最強。女性が輝かなくても、地方が衰退してもこれだけは成長していくには、頑張って新製品を開発していくしかない。無病症候群など大変な難病と定義すれば。どこも悪くない?そりゃ大変だ。すぐ処置しなきゃ。死者以外に完結した存在はないのだからどこかおかしなとこのない人はいないだろう。自分が正常だと言い切る人はどこか異常。以上。2014/10/06

abkbo

1
うつ病の会社の仲間の診療内容を聞いて、「これはおかしいのでは?」と思っていたところに本書と出会った。安易な処方は存在するし、そこには製薬会社や精神科医の都合が多分に存在することもわかる。 本書ではそういう風潮を生み出す正常病について、さらにはそれを生み出す意識の起源についても考察している。プロテスタンティズムにまで遡るのは飛躍があって、正直 着いていけなかったのだけれど匂いは嗅ぎとることができたように思うので、もうすこし調べてみよう。2014/12/27

m shika

1
ゼロトレランス政策。寛容さがゼロ2014/10/14

K

0
著者の関心に合わせて話が結構飛んでいて、もう少しテーマを絞って詳述してほしい気もした(特に新型うつなど精神科医療の話など)し、タバコ容認ぽい記述があるのにはまったく賛成できない(他人に煙を吸わせないのは当然、臭いすら移さないのであれば吸うのは自由と、超嫌煙のわたしでも思うがね)けれど、利権ありきの医療におかしいぞと声を上げている点に意義があると思う。でも、医療を受ける側も病が「つくられる」のに甘んじてないで、投薬や治療について理解を深めるような意識改革が必要ではないかなとも感じた。2015/12/09

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