出版社内容情報
ミサイル発射、核実験、そして休戦協定白紙化――北朝鮮が挑発を繰り返す裏には、金正恩の深刻な権威不足があった。北朝鮮情勢分析の第一人者による最新の報告。
内容説明
弾道ミサイル発射、核実験、南北朝鮮の休戦協定の白紙化通告、ムスダンミサイルの配備―なぜ北朝鮮は、この一年あまりの間、好戦的な発言と挑発を繰り返してきているのか。そこには、金正日の死後半年足らずで党・軍・国家の最高首位のポストに就かざるを得なかった金正恩の深刻な権威不足という事情がある。いま金正恩指導部で何が起きているのか。北朝鮮ウォッチャーとして長年にわたり活躍してきた第一人者が現状を的確に分析し、日本や国際社会がとるべき対応を提示する。
目次
第1章 北朝鮮でいま何が起きているのか―二〇一二年四月以降の挑発の実相(金正恩の権力継承;弾道ミサイル発射;核実験;休戦協定の白紙化;対話路線への転換)
第2章 金正恩体制の構造と政策課題(金正恩の権力基盤;金正恩指導部の政策課題―対米関係が最優先)
第3章 北朝鮮はどこに向かうのか(金正恩体制の展望;望ましい対北朝鮮政策)
著者等紹介
伊豆見元[イズミハジメ]
1950年生まれ。静岡県立大学教授、同大学現代韓国朝鮮研究センター所長。専門は国際政治、北朝鮮現代政治。上智大学大学院国際関係論専攻修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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二輪病
3
一見ムチャクチャな北の言動の裏にある一応の整合性をみることができる一冊。 金正恩体制下での対外挑発行為の事情や米中韓との関係が書かれています。とはいえ、核増強やミサイル強硬が対外的な意味合いよりも国内での金正恩の面子の底上げを重視した言動だったことは周辺諸国にはいい迷惑ですね。また著者は北の発言を(正しいかは別として)丁寧に分析していると思いますが、その発言は独特の言い回しで常に高圧的ゆえ真意がくみ取りにくいうえ、その解釈に齟齬をきたすとすぐ関係がこじれるところに幼稚さとこの国との距離を感じます。2013/11/07
Pontmercy
2
世界の歴史ではなく、実際の世界情勢というのを少しずつ勉強しているが、北朝鮮についてはこちらからまず読んでみた。最近の北朝鮮について詳しく書かれていた。2017/04/28
s2013253
0
(BBB+)北朝鮮の行動は、実は整合性がとれていて、そこにはメッセージがあると言う話。北朝鮮のメッセージは本を精読するように読み解く必要があるように感じた。最近話題の崔竜海氏の名前も出てくる。2013/12/16
隠居
0
題の割には地味な内容だった。2013/09/21