出版社内容情報
我々がモノを買う現場は、買い手と売り手の思惑がぶつかり合う場所である。本書は、経済学の知見をもとに売買の原理を読み解き、読者を賢い買い方へと案内する。
内容説明
われわれがモノを買う現場には様々な仕掛けが張りめぐらされている。お客の財布のひもを緩めるべく、心理学を駆使した売り手の努力がそこにはある。他方、買い手が商品の購入を決めるとき、値段についてどのような判断が働いているのか。本書は、売買における両者の駆け引きの内実を多面的に掘り下げるとともに、消費不況の時代にふさわしい折り合いの付け方を提案する。賢いお買い物をするためのヒントとなる一冊。
目次
旬と相場を天秤にかける
第1部 お値ごろ大好き―買い手のしあわせ(人生すべてバランス感覚;価格よりもお値ごろで選ぶ;値ごろ感の正体は二乗のお得感)
第2部 売るぞ・売れたぞ―売り手のしあわせ(買い物を誘う手練手管;決断させる説得術;現場の経済心理学)
第3部 売り手と買い手のガチンコゲーム(買い手の弱み―揺らぐ値ごろ感;売り手の弱み―値引作戦の落とし穴;値ごろ感が軸―進化する買い手と売り手)
著者等紹介
徳田賢二[トクダケンジ]
1947年生まれ。一橋大学経済学部卒業。日本長期信用銀行、社団法人ソフト化経済センターを経て、専修大学経済学部教授。専攻は流通経済論・地域経済論。消費者の視点に立った流通や街づくりの研究を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
犬こ
20
私たち買い手がお得だと感じることが、お値ごろ価格ということで。少しでも安く買いたい買い手と、少しでも定価で売りたい売り手の駆け引きは、身近なスーパーマーケットでもかなり戦略が練られていることに気づかされました。売り手が値ごろ感を間違えると某大手ハンバーガー店のような失敗例になるのも分かりやすかった。2015/05/08
犬こ
18
再読本。買い手と売り手は常に駆け引きの探りあいである。買い手は買わせるために様々なテクニックを仕掛け、売り手は、そこを抜けて、少しでも底値で買いたい。何よりも大切なのは買い手にとっての値ごろ感のある商品を提供し、購買に満足感を与えること。事例が分かりやすい良本です。2017/03/11
Michiru Fukasawa
2
獲得効用も取引効用も結局は価格に帰着しており、「満足感」や「幸せ」といった面には触れられていないのが若干不満。2013/09/13
あさり
1
買い物をする時いつも値段ばかり考えてしまうが、その物の市場での平均的な値段を考えることが賢い消費者になる一歩だと思った。2024/09/18
やすかりし
1
各論では面白い部分も多々ありましたが、総論として何が言いたいのかよくわかりません。このわからなさは、読者としてどんな人を対象にしているのかわからない、というところに起因していると思われます。消費者として読めばいいのか、小売業従事者として読めばいいのか、はたまた。2013/10/04
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