出版社内容情報
古代から現代まで「正義」は思想史上最大のテーマのひとつでありつづけている。プラトンからサンデルに至る主要な思想のエッセンスを網羅し今日の課題に応える。
内容説明
西洋思想史上、「正義」について考えることは、「道徳」「倫理」「政治」などの問題とかかわりあいながら、つねにひとつの軸となってきた。「公正さとは何か」「正しさの基準はどこにあるのか」などなど、今日でも喫緊の課題として論じられるこれらについて、大思想家たちの「名著」は大きなヒントと刺激を与えてくれることだろう。プラトン、アリストテレスから、ホッブズ、ロック、ベンサム、ニーチェ、さらにはロールズ、デリダ、サンデル…。この一冊で主要な思想のエッセンスがわかる。
目次
第1章 公共善と正義(ホメロス『オデュッセイアー』―ゼウスの正義;プラトン『国家』―正義は、国家や人間における調和である ほか)
第2章 社会契約論と正義(ホッブズ『リヴァイアサン』―国家が正義を執行する;スピノザ『エチカ』―民主的な国家のうちで最高の自由と正義が実現する ほか)
第3章 市民社会論(ヒューム『人性論』―人間はその本性からして社会を作り、正義を実現する;アダム・スミス『道徳感情論』―人間には正義を望む道徳的な感情がある ほか)
第4章 現代の正義論(マルクス『ドイツ・イデオロギー』―イデオロギーとしての正義;ニーチェ『道徳の系譜学』―約束する人間の正義とルサンチマンの正義 ほか)
著者等紹介
中山元[ナカヤマゲン]
1949年生まれ。東京大学教養学部中退。思想家・翻訳家。インターネットの哲学サイト『ポリロゴス』を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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