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ちくま新書
競争の作法―いかに働き、投資するか

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  • サイズ 新書判/ページ数 233p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480065513
  • NDC分類 332.107
  • Cコード C0233

内容説明

なぜ経済成長が幸福に結びつかないのか?懲りずにバブルに踊る日本人はそんなにバカなのか?標準的な経済学の考え方にもとづいて、確かな手触りのある幸福を築く道筋を考え抜く。まったく新しい「市場主義」宣言の書。

目次

第1章 豊かさと幸福の緩やかな関係―リーマン・ショック後に失われた豊かさとは(本章で議論すること;『国民経済計算』の生産と消費 ほか)
第2章 買いたたかれる日本、たたき売りする日本―「戦後最長の景気回復」がもたらした豊かさについて(「いざなみ景気」、「かげろう景気」、そして「戦後最長の景気回復」;状況からするりと抜け出すために ほか)
第3章 豊かな幸福を手にするための働き方―競争と真正面から向き合うために(保身と嫉妬を克服する方法;合理性を超えたところでの合意形成 ほか)
第4章 豊かな幸福を手にするための投資方法―持てる者の責任とは(「失われた10年」における日本経済の破壊と創造とは;「失われた10年」こそが「失われた」? ほか)

著者等紹介

齊藤誠[サイトウマコト]
1960年生まれ。一橋大学大学院経済学研究科教授。1983年京都大学経済学部卒業、1992年マサチューセッツ工科大学経済学部博士課程修了、Ph.D.取得。住友信託銀行調査部、ブリティッシュ・コロンビア大学経済学部などを経て、2001年4月より現職。2007年に日本経済学会・石川賞を受賞。主な著書に『金融技術の考え方・使い方』(有斐閣、日経・経済図書文化賞)、『資産価格とマクロ経済』(日本経済新聞出版社、毎日新聞社エコノミスト賞)がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

42
この本は読み方、あるいは読む人のレベルによってはかなり評価が分かれるものと思われます。初めの2章については、過去の経済状況についての評価ですが、後半の2章がこの本の意図するところであると思います。啓蒙的な観点を持つ者のどちらかというと比較的高度な金融ノウハウについての本であると感じました。 2015/05/24

壱萬弐仟縁

14
挨拶をやかましくいう人。それは基本だが、環境への配慮も必要だろう。勉強している人への配慮とか。058頁のガソリン価格の推移をみて、愕然とした。2007年12月156円、08年6月172円、同年12月117円。今は、07年のような感じだが、先月は143円で、昨日は他のGSで148円で入れていた。ガソリン税有無が原因の価格の変動にも思えるけれども。180円台のときもあったが、あの時ほど、税金を呪ったときはなかった。今年は消費税を呪う年か・・・。競争原理とは生産への貢献に応じて生産の効果を分配(143頁)。2014/01/01

baboocon

12
前半は統計数字から2000年代前半の景気回復からリーマンショック後までの日本経済の実態を振り返る。数字の見方は参考になった。「二つの円安」というのは慣れない概念だけどおぼえておきたい。後半は日本経済を立て直し「豊かな幸福」を手に入れるために生産性を上昇させるための一人一人の向き合い方について提案する。個人は競争の結果と真摯に向き合い、市民活動を充実させる。株主や経営者、地主は設備投資や土地利用の効率性を見直せと。「持つなら使え、使わないなら持つな」というのには自分が投資を行っている所為もあり何度も頷いた。2011/04/09

中島直人

8
GDPや失業率といった表面的な数字に惑わされるのではなく、経済が示す数字の実態、意味をちゃんと読み取ろうよ、という趣旨か。戦後最長の経済成長の中身の無さ、一方でリーマンショックは経済的には大きなインパクトはもたらしていない、という部分が印象に残った。2017/06/04

ぶらり

7
2010年エコノミストが選んだ経済図書ベスト10のトップ。近年のデフレ論争を「現実を観察していない」、「目を凝らして数字をみていない」、「歴史的事実をねじ曲げている」等と切捨て(筆者はデフレ幻論)、2002年から07年の「戦後最長の景気回復」を統計を用いて平易に分析、「喪失感」等の言葉に一憂し競争を嫌悪する日本経済人の「心」の問題を見事に抉り出す。「持つなら使え、使わないなら持つな」は至言。この本をエコノミストがトップに選んだのなら、今年はきっといい年になる!と思ったら、今日の日経一面はインタゲ論だった…2011/01/04

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