ちくま新書
大学の教育力―何を教え、学ぶか

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  • サイズ 新書判/ページ数 206p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480063847
  • NDC分類 377
  • Cコード C0237

内容説明

社会が変われば大学も変わる。大学全入時代をむかえ、いま大学の理念や組織のあり方が大きく揺らいでいる。今後も大学が未来の社会を考える場であり続けるためには、何が必要なのか。そして、学生は大学でいったい何を学ぶべきなのか。高等教育が直面する課題を、歴史的かつグローバルな文脈のなかでとらえなおし、大学が確実な「教育力」をもつための方途を考える。大学関係者、受験関係者、必読の一冊。

目次

序章 「教育力」の構造
第1章 大学教育の歴史的潮流
第2章 大学教育のアメリカ・モデル
第3章 日本的特質
第4章 大学教育の転換点
第5章 職業能力・コンピテンス・教養
第6章 教育力を作るもの
第7章 教育力の基盤

著者等紹介

金子元久[カネコモトヒサ]
1950年生まれ。シカゴ大学(Ph.D.)。教育学者(高等教育、開発教育)。現在、東京大学教育学部長、中央教育審議会委員。高等教育研究の第一人者として、その業績は日本のみならず国際的にも高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

N.T

8
大卒を求める割に大学で得られるスキルや教養を必要とせず、それに見合う賃金を払おうとしない産業界。 大学を最後のモラトリアムとして過ごし、時に奨学金という名の借金を背負いながらも学ばない学生。 教育機関としての自覚に欠け、体系的な教育や社会への貢献を放棄している大学。 三者三様に事情はあろうが高等教育がユニバーサル化して久しく、問題点も指摘されているのに改善の兆しはない。 このままでは日本の国際競争力は低下を続けるのは明らかだが本書を読んだだけでは解決策は見えてこない。2017/10/03

おらひらお

7
2007年初版。大学の歴史を通史的に振り返り、今後のあり方を提示したものです。個人的には大学通史のところが面白かったですね。やはり大学に入学できる人々がふえ、目的や意識も多様化しているだけあって、なかなか運営も難しいようです。ただ、基本的に学生個々の問題も大きいと思いますが・・・。2013/11/15

セレーナ

6
就職予備校の立ち位置がよくない。日本はドイツ式の大学の運営方法なんだと知った。2023/08/22

くにお

4
大学教育の構造、歴史、各国比較、日本の問題点、これからの展望について網羅的に記述。これ以上ないくらいに理路整然としていて論理的かつ理論的。新書にしてはやや小難しく感じるところもあるが、いい感じのチャートが適宜挿入されており、視覚的に分かりやすい工夫がされている。マクロな大学経営の問題から個々の具体的授業改革に関することまで、大学教育全体を考える上で必須な知識がぎゅっとつまっていて大変参考になる。データは10年以上前のものでアップデートが必要だが、グローバル化への対応など、課題は今でも継続中のものばかり。2018/01/12

shoko

3
何度も眠くなりながら笑、難しい内容を追った。高等教育に携わる者にとってベーシックなレベルから順に、必要な知識が書かれていた。2017/09/30

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