内容説明
マルクス主義が大きく後退した現在の状況下で、今あらためてマルクスを読みなおす意義はあるのだろうか。『資本論』をはじめとする主要書を再度きちんと読みこむことでとろえられるマルクス像は、哲学においても、経済学においても、あらゆるイデオロギーを批判して、無神論の位置につねにたとうとする姿であった。既存のマルクス像から自由になり、マルクスの新しい可能性を見出すための最良の入門書。
目次
序章 さまざまなマルクス像
第1章 「ギリシア人」マルクス
第2章 分裂なき共同体
第3章 文明史のなかの資本主義
第4章 歴史的時間の概念―ヘーゲルとマルクス
第5章 『資本論』の学問―「新しい学」の創造
著者等紹介
今村仁司[イマムラヒトシ]
1942年岐阜県生まれ。京都大学経済学部大学院博士課程修了。東京経済大学教授。社会哲学・社会思想史の領域でマルクス主義・構造主義をのりこえる新しい思考の枠組みの構築に意欲的に取り組む
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