内容説明
テロ対策も他の治安関係の案件と同様に、国内で完結する事案のように思われる。ところがテロリストはしばしば国境を越えて活動するために、主要な政策は国際的な合意の中で立案・実施されている。それは一九七〇年代に、イスラエルはもちろんアメリカ、イタリア、ドイツ、イギリスなど先進諸国でテロが激化し始めて以降、顕著になったが、9・11後は流れが加速している。日本でもいまだに大きな謎となっている地下鉄サリン事件などによってテロが他人事ではなくなった今日、テロ対策はどのように組織されているのだろうか。戦後史をふり返りながら、転換期にある日本のテロ対策について考える。
目次
第1章 九・一一テロとその後
第2章 テロの戦後史
第3章 オウム真理教の衝撃
第4章 テロ対策への視座
第5章 民主主義国家のテロ対策
第6章 日本の課題
著者等紹介
宮坂直史[ミヤサカナオフミ]
1963年生まれ。1986年、慶応大学法学部卒業。専修大学法学部講師などを経て、1999年より防衛大学校助教授。専攻は国際政治学、安全保障政策。その間、政府や民間の研究機関で研究委員を委嘱される
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