ちくま新書<br> 江戸浮世絵を読む

ちくま新書
江戸浮世絵を読む

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  • サイズ 新書判/ページ数 204p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480059437
  • NDC分類 721.8
  • Cコード C0270

内容説明

急速に発展していく新興の大都市・江戸。浮世絵はその自由な気風の中で、庶民の娯楽として生み出された。やがて、豪商や大名にいたるまで、あらゆる階層の人々に楽しまれるようになってゆく。当世きってのメディアであり、最新流行を伝える刺激的な江戸土産であり、豪商の集まりを盛り上げる座興の具であり、時に借金で首の回らぬ大名からの金貸しへの下賜品ともなった浮世絵。それは、繁栄し爛熟した社会の経済・流通・生活、そして喜怒哀楽の縮図ともなっている。浮世絵で読む闊達な江戸の全姿。

目次

第1章 浮世絵とは何か(不易よりも流行;肉筆画よりも版画 ほか)
第2章 誰のための浮世絵だったか(庶民にとっての浮世絵;浮世絵好きの貴人たち ほか)
第3章 浮世絵は何を描いたか(多様な主題;古典の変奏 ほか)
第4章 浮世絵はいかに表現されたか(版画制作のシステム;肉筆画の工房制作 ほか)

著者等紹介

小林忠[コバヤシタダシ]
1941年、東京都に生まれる。東京大学大学院修士課程修了、美術史学専攻。名古屋大学文学部助教授、東京国立博物館情報調査研究室長などを経て、現在、学習院大学文学部教授、千葉市美術館館長を務める
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感想・レビュー

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ホークス

33
2002年刊。浮世絵とは何か、作家論を超えた全体像を語る。幕府の御用を務める狩野派は、浮世絵にとってアカデミックな抑圧者、絵画教育の提供者、かつ良い反面教師。浮世絵は前代の大和絵にコミットし、素顔と本音を柔らかく描いた。江戸で進化したカギの一つは、新奇を好む庶民の需要。挿絵から独立の版画(役者、美人、名所)に発展させた。もう一つは武家の持つ文化資産。物語や故事への見立てが深みと遊びを生んだ。娯楽市場の激しい競争も重要。新しいアイデアは直ちに徹底的に模倣された。工房や春画のあり様、美人絵の本質なども興味深い2024/01/07

七日

0
とても分かりやすかった。浮世絵の成り立ちを何となく理解することが出来たし、解釈法に光明を見出だせました。2010/08/19

果てなき冒険たまこ

0
基本的に図書館にある浮世絵関連本はすべて読もうと思ってるのでその一環として読んでみたのだが基本的過ぎていまいちかな。過不足はなくちゃんと説明されているのだけどこれを読んで美術館に足を運ぼうと思うかというと疑問は残るなぁ。ちょっとばかりまじめに過ぎる感もあり、最後に高橋由一の花魁を持ってくるのはどうなんだろう。個人的には浮世絵に記された詞書は読めるようになりたいという目標ができたのでよしとする。2024/02/27

インテリ金ちゃん

0
江戸時代の娯楽を何もわかっていないことを実感!2018/11/11

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