内容説明
プラトンとならぶ古代ギリシア哲学の巨人アリストテレス。彼はのちのヨーロッパ哲学に影響を与えただけではない。いわゆる三段論法を中心とする形式論理学の基礎を築き、具体・抽象、普遍・個別、可能・現実といった概念を創始して、近代自然科学の発展をささえる知の総合的な枠組をつくりあげた。われわれがさまざまな事柄を考える際の思考法そのものに関わる問題を、彼はどのように追求していったのか。本書は、そのねばりづよい知の探求の軌跡をたどるアリストテレス再発見の試みである。
目次
序章 アリストテレス再発見
第1章 知への欲求
第2章 論理学の誕生
第3章 知の方法
第4章 自然と原因
第5章 実体と本質
第6章 現実への視点
第7章 生命の意味
第8章 善の追求
第9章 よく生きること
終章 アリストテレスと現代
著者等紹介
山口義久[ヤマグチヨシヒサ]
1949年青森県生まれ。京都大学文学部および同大学院でギリシア哲学を学んだあと、大阪府立大学に勤務。現在、大阪府立大学総合科学部教授。西洋古典思想、哲学ほかを担当。古代ギリシア哲学を中心に、文系と理系が未分化の時代における知の探求が研究テーマ
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