内容説明
沖縄は開かれた海域を背景にして、歴史的に、日本と中国、東アジア・東南アジア、さらには世界をつなぐ結び目の役割を果たしてきた。その柔軟な有り様は、我々に対し、国家という概念の根底までをも問い直させる。琉球王国の外交文書『歴代宝案』の解読に取り組んできた著者が、国家のローカル化とグローバル化が同時に進む今日、沖縄というダイナミックな地域を通し、いまいちど国家・アジア地域・世界の在り方を見つめ直す書。
目次
第1章 沖縄研究の五世代・150年―沖縄をどう見てきたか
第2章 琉球・沖縄をめぐるアジアの海域
第3章 東アジア朝貢システムと琉球
第4章 新しいアジア資料学にむけて
第5章 国家を超える琉球・沖縄モデル