内容説明
本書は、国際経済学を通して経済学の基本理念、なかでも市場メカニズムの機能と限界とを、できるだけ平易に解説し、同時に、世界との関連のなかで日本経済の特異性と問題点を浮き彫りにすることに主眼をおいている。いわば、国際経済学という外に開かれた窓をとおして、現実の日本経済を深くよく理解するという意図をこめて書かれている。日本経済の特質は国際的な文脈のなかでこそ、いっそう鮮明に映し出されるからである。
目次
第1章 貿易はなぜ行われるのか
第2章 貿易黒字はどこへ行くのか
第3章 円高と産業構造の調整
第4章 企業はなぜ海外生産をするのか
第5章 日本の物価はなぜ高いのか
第6章 消費者と消費者運動
第7章 豊かな生活のための政治経済学
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
cava
1
国際経済学は、国際貿易論と国際金融論に大別されるみたいだけど、本書は前者の解説(E.g.なぜ自由貿易がよい結果をもたらすのか)を誌面の三分の一程度行い、残りは日本のマクロ経済の状況(出版時1990年代後半)を著者の独自見解を述べながらも、図表データを用いて解説しているため、残念ながら本書を読んでも国際経済学に入門できないと思う。とはいえ、30年前は規制だらけだった日本も少しずつ規制緩和することで良くなっている気はするが、時すでに遅し感があり、やはり既得権益はクソだなと強く思った2023/10/31