内容説明
地中海に広がる古代遺跡から北ヨーロッパ、そしてアメリカ大陸に至る森林調査の旅の記録をもとに、花粉分析と先端考古学の成果を駆使して森と文明との関わりを考察した、もう一つの世界史。
目次
プロローグ 森の物語
第2章 香わしき森の悲劇
第2章 オリーブの大地
第3章 森をめぐる戦争
第4章 森の王の物語
第5章 滅びゆく森の楽園
第6章 共生の森
エピローク 森の旅
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
翔亀
39
考古学者による文明盛衰史。遺跡に残された花粉を分析することで植生を再現する。すると古代からの世界史の意外な一面が見えてくる。森林破壊は近代の産物と漠然に考えてしまうが、古代、メソポタミアのギルガメッシュも、クレタ島のミノア文明も、ギリシャのペロポネソス戦争も、当時の燃料であり船の材料であった森林資源を巡って争い、森林を破壊したあげく土壌が悪化して文明が崩壊したことが明示される。砂漠のレバノンも石の文化のギリシャもかつては豊かな森林だった! 中世の英国、独国、米国の森林破壊のデータも示され愕然とする。2015/10/08
がっち
1
環境考古学とはいったいなんであるのかということを考える。我々は森や自然とともに生きてきた。そして文明は川や森からできてきた。それが環境考古学である。これから環境を考える上でもかなり有用な本ではないかと思う。2013/06/19
たこ焼き
0
森を伐採すると再生は人間がいなくならないと復活は難しい。ただし気候環境の問題もあると思われるが。2019/10/10
Sykkwn
0
学生時代に読んだ本。とりわけ西洋文明がいかに森と環境をダメにしてきたかを示している。2002/12/29
姫ママ=^・ω・^=
0
所持本