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内容説明
今から五十六年前の、1936年(昭和11年)戦火に消えたバルセロナオリンピックがあった。この幻のオリンピックの全貌を、日本ではじめてあきらかにし、スペイン内戦、国際旅団、バルセロナ小史を、わかりやすく説く。もうひとつのバルセロナ物語。
目次
1 「ベルリン・オリンピック」ボイコット運動
2 幻のバルセロナ人民オリンピック
3 内戦と革命のバルセロナ
4 バルセロナの歴史
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
崩紫サロメ
14
1936年、ナチス政権下のベルリンオリンピックに対抗する形で開催されるはずであった「バルセロナ人民オリンピックを扱う。というよりは、このオリンピックを通してバルセロナとは、カタルーニャとは何かを描いている。カスティーリヤ(スペイン)に併合されて後、幾度となく分離独立運動を繰り返してきたカタルーニャのオリンピックはスペイン内戦により中止となり、その後はフランコ政権の下、カタルーニャ語の禁止など厳しい状況に置かれる。本書刊行の年は1992年バルセロナオリンピックの年。2021/02/08
ココ
8
今や平和の象徴として世界中のアスリートが目指すオリンピック。だけど、たった100年前の世界では、オリンピックが軍事拡張の手段に利用されたことを知った。ナチスのヒトラーの独裁的軍事主義をリアルに感じて、ああ…そういう時代を忘れてはいけないのだと。内戦によって中止となったバルセロナ人民オリンピックに出場が決まっていた選手たちは、現地入りしてそれが知らされたとき、どんな思いだったんだろう。オリンピックは、スポーツは、応援する人が楽しむのは自由だけど、決して誰かの利益のために利用されてはいけないと心から思います。2020/08/10




