内容説明
街が好き、酒が好き、人が好き。そんな大阪の魅力がいっぱいにつまった酒場をたずね歩く。老いも若きも、男も女も、そして、金持ちも貧乏人も、イスに座り、グイといっぱいやれば、みな同じ。人それぞれに人生があるように、素敵な店には、それぞれの歴史があるもの。問わず語りに聞く大将の話も酒場めぐりの楽しみともいえるのです。梅田、ミナミ、天六、大正、千林…。これぞ大阪29店。
目次
大正 クラスノ
鶴橋商店街 よあけ
天神橋筋商店街 大ちゃん
阿倍野筋 明治屋
キタ・北新地本通り 松久
桜橋 大輝
ジャンジャン横丁 やまと屋2号店
難波 山三
島之内 よかろ
野田 味好〔ほか〕
著者等紹介
井上理津子[イノウエリツコ]
フリーライター。1955年奈良生まれ。京都女子大短大部卒業。生活環境文化研究所特別研究員。旅行ペンクラブ会員
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Shoji
59
何軒か足を運んだことがあるお店が載っていた。 実際そのお店が持つ空気感まで上手く書かれていた。 大阪の大衆的な酒場、しかも正統派の酒場に漂う悲喜こもごもが実にいい。 どうしようもない大阪の街に暮らし、ささやかに安酒飲んで元気に笑うどうしようもないおっちゃんおばちゃん、僕は大好きだ。2016/08/31
ホークス
41
2004年刊。大阪は狭い地域に人が集中し、「密」をパワーに変える街。関東の密っぽい街も、どこか大阪に似ている。そんな大阪のシャイな町っ子が通う酒場のレポート。老舗もあれば満州から引き揚げて始めた人、高度成長の商売熱に乗った人も。店主の昔話はそのまま庶民の昭和史。モノクロ写真にも味わいがある。40年続く店の主は、「古いものを残そうとか、とびきりおいしいものを出そうとか考えてない」「私には上昇志向がありません」と言う。息苦しい同調圧力から、暫し自由にしてくれるに違いない。関東煮(かんとだき)など言葉も懐かしい2020/07/25
きいち
15
もう飲みたなって、食べたなって。ちびちび読んでたのやけれど、その間外飲みが増えて財布がやばい。◇大正で始まり〆が千林、その間ミナミやキタかてあるけどお初天神やら船場のビルの中やら、マエ通ってても人に教えてもらわなんだらよう入られへんような店ばかり、そのそれぞれに店主の歴史があって常連さんの輪があって、酒場で呑むゆうことはそんなんもまとめて口に入れて味わうゆうことなんやなあ、としみじみ、まだまだ自分が踏み込めてない街の豊かさ懐の深さに感じ入ります。◇飛田の時に教えていただいた本、fonfonさん、おおきに!2013/10/07
niz001
5
酒場放浪記気分で読む。行ったことのある店は1軒だけやなー。他の店も行ってみたいところあるけど、まだ営業してるのか心配。2016/03/09
さとう
3
いやあ、いい表紙だ。ビールちびちび飲みながら読むとなおよろしいかと。2012/04/23