内容説明
突然睡魔に襲われるという奇病ナルコレプシーに悩まされつつも、雀友と卓を囲めば、チョンボ、ハコテンもまた楽し。「俺のまわりは天才だらけ」と記す著者が、落語家、ミュージシャン、作家…幅広い交友関係を綴ったエッセイズ。会った人が必ず魅了されるという優しさと、鋭い観察眼。絶筆「好食つれづれ日記」を含む第3巻にて、本コレクション、いよいよ完結。
目次
1 遊ぶ(俺のまわりは天才だらけ;へんな交遊 ほか)
2 漂う(地中海のタキシード;ナルコレプシー ほか)
3 読む(深沢さんと自然の理;あたたかく深い品格―武田百合子『犬が星見た』解説 ほか)
4 食べる(駄喰い三昧;おうい卵やあい ほか)
著者等紹介
色川武大[イロカワタケヒロ]
1929年東京生まれ。東京市立三中中退。戦後の数年間、賭場を渡り歩く。雑誌編集を経て、’61年「黒い布」で中央公論新人賞を受賞。その後、阿佐田哲也の筆名で『麻雀放浪記』など多くの麻雀小説を執筆。’77年『怪しい来客簿』で泉鏡花賞、’78年『離婚』で直木賞、’81年「百」で川端康成賞をそれぞれ受賞する。’88年には『狂人日記』で読売文学賞を受賞した。1989年4月没
大庭萱朗[オオバカヤアキ]
1962年北海道生まれ。出版社勤務を経て、文芸評論家・フリー編集者として活躍中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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夫婦善財餡 汁粉
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放浪 芸能ときて、③が交遊。 地方の支社、工場勤めのサラリーマンは、すべてに管理され不充足な生き方を強いられる。どれだけ努力しても区別される。とおりいっぺんの類型的な生き方に自分を当てはめてしまえば、雑兵としての位置が確定してしまう。喰い殺されないために、類型的になってはならないのです。比較的たやすくなれる位置は、他人にたやすく奪われる位置でもあります。(あぁ、うらおもて人世録にもそんなことが書いてあり。そうなんだ。逆張りしなきゃダメなんだと思った。今は私はどうして人と同じに出来なかったんだろうかと後悔)2022/12/01
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