内容説明
禁断の部屋に入り眠りに落ちた王子が目を覚ますと、空から三羽の鳥が舞い降りてきて羽毛を脱ぎすてるや、たちまち世にも稀な妖冶な三人の処女に変わった…天女とともに空を飛ぶ王子、海の上を歩きまわる若者、怪鳥、魔神、謎の宝の城…奇想天外、絢爛たるイメージに彩られた「巨蛇の女王」、死んだ乙女の奇跡を描く「回教徒になった副修道院長」などを収録。古沢岩美画伯の艶美な挿絵入。
目次
アル・マアムン教主とエジプトのピラミッド
盗人と商人
宦官マスルールとイブン・アル・カリビ
行者の王子
歌を聞いて恋におちた愚かな先生
あほうな先生
学校の先生になりすましたあき盲
王と貞淑な妻
マグリビ人アブド・アル・ラーマンの大鳥の話
アディ・ビン・ザイドと王女ヒンド〔ほか〕
著者等紹介
バートン,リチャード・F.[バートン,リチャードF.][Burton,Richard Francis]
1821‐1890。イギリス生まれ。ヨーロッパ各地を放浪して育つ。大学中退後、軍に志願してインドに渡り、近東の諸言語・習俗を調べた後メッカ巡礼を果たす。ナイル川水源への探検、中央アフリカでの探検をはじめ、西アフリカ、ブラジル、シリアにまで足をのばした。奔放不羈、政府や上流階級と相容れず、晩年は辺境の領事として転々とし、生涯を終えた
大場正史[オオバマサフミ]
1914‐1969年。佐賀県生まれ。本邦初の『バートン版 千夜一夜物語』の完訳を遂げたほか、外国文学、性風俗をめぐる、多数の著書・訳書を遺した
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