内容説明
緊迫した賭場、凄惨なリンチ、破られた掟、構えたドス、そして、絡み合う男女…。これがヤツらの真実なのか?戦後文学界に任侠小説という独自のジャンルを確立し、博徒たちの世界をとことん知りつくした著者が、ヤクザ渡世に生きる男たちの狂気と哀愁に満ちた姿を描く。戦後の混乱期に、親分・兄弟分に刃を向けた男、戦前の興行界を舞台に人気俳優の頬を斬った男の話など、傑作小説12本を収録する。
著者等紹介
青山光二[アオヤマコウジ]
1913年兵庫県生まれ。小説家。三高在学中、一級下の織田作之助を知り、東大文学部在学中から創作活動を始める。戦後社会を舞台とした男女の愛憎の図をこまやかに描いた「夜の訪問者」、織田との交流をつづった「青春の賭け」、ヤクザの世界を独自な作風で描いた「闘いの構図」(平林たい子賞)「修羅の人」(小説新潮賞)などがある。日本文芸家協会理事、日本文芸著作権保護同盟会長を務める
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