感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
7
荒野の七ひき、グロテスクへの招待と異星人ものに的を絞った中短編収録のアンソロジー。各章冒頭に手塚治虫コンタクトという、それぞれのファン度を表すコメントがあるのがさすがに手塚治虫ファンクラブ元会長の手によるアンソロジーと感じる。緑の果て、グロテスクへの招待とSFならではの詩情的な恋愛ものが特に優れている。ブラックジャックと宇宙人のコンタクトものもあって、ビギナーファンにも入りやすいアンソロジーだろう2011/11/30
hibimoriSitaro
3
再読。2001年10月初版。三つ目とBJはさて措き他はなかなかよそで見られない短篇集。選者に感謝する。いま生活に笑いが欲しいのでベストは「三人の侵略者」。それから「宇宙商人カオス」がおもしろかった。相手が機械ならぶっ壊していいと裁定するのはSFっぽくないと思うけれど。2020/06/17
Inzen_Komori
3
図書館のリサイクル図書から選んだ一冊。読書の合間に漫画を読む。手塚さんの作品は『ブラック・ジャック』くらいしかまともに読んだことないけど、正直最近のSF作品よりずっとファンタジックで夢があって、未知への恐怖感がある。最近のSF作品で本書掲載の諸作とタメ張れそうなのは映画『アバター』くらいかもしれないなあ。個人的に気に入ったのは「グロテスクへの正体」「荒野の七ひき」「宇宙のスフィンクス」「帰還者」の四編。でも思うんだけど、昔はこういうとことん想像的でファンタジックなSFが主流だったんじゃないかなあ。いまはガ2014/09/05
大泉宗一郎
2
およそ二十篇に及ぶ異星人ものが集う作品群。収録された五二年から八一年の約三十年に渡って登場する異星人たちのどれを見ても、それぞれが特有の個性を持ち合わせており、まるで似たり寄ったりが見当たらず、期せずして「漫画の神様」と称される手塚先生の名誉を証明する形を作っています。「月をめぐる幻想」は文字通り幻想味の漂う文章が秀逸、「グロテスクへの招待」では、恋愛の切なさが心の中に尾を引きます。ページ数が二ケタを越す唯一の中編「宇宙空港」は、「マリンエクスプレス」を彷彿とさせ、手頃なSF短篇集としても楽しめました。2013/04/02
小池さん
1
SFなのにブラックジャックが入っていたのは最初見たときおどろきました。 2012/12/31