出版社内容情報
熱烈水木ファンの京極夏彦が集めた、隠れた水木劇画の数々。鬼太郎シリーズやベートーベンなど、ちょっと奇妙でアダルトな水木ワールド!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
80
昨年末に深大寺の鬼太郎茶屋で購入。京極夏彦さんが単行本未収録から選んだ奇妙な劇画たち。多種多様な作品が収められているが、確かに奇妙な作品たちだ。鬼太郎ものも、アダルトでエロチック。こんな鬼太郎も描いていたんだなぁ。その他「エロ河童」もエロくて笑える。正月早々、奇妙な気分になってしまった。2020/01/03
とんかつラバー
15
「続・ゲゲゲの鬼太郎」は鬼太郎が高校生くらいになったという設定であるが、下ネタ炸裂でアニメ世代には衝撃的。セクハラ妖怪いやみの「色気に勝てるものはない。それは宇宙の根源」というセリフが強すぎる。攻撃方法も下品すぎて書けないが、水木先生自身正義の味方のようになった鬼太郎に違和感があったのかもしれない。他にも「エロ河童」など色っぽい話が多い。「テレビジャック」は今の課金生活を予言しているようだ。京極先生の解説も面白く、こうして昔の作品を読めるようにしてくれて感謝2023/12/13
Tanaka9999
14
2001年発行、筑摩書房のちくま文庫。16編。水木しげるの奇妙な劇画集。水木の劇画はいつも奇妙な気がするが。それとも貸本時代の漫画作品はみんなあんな感じなんだろうか、そんな訳ないよね。鬼太郎シリーズの新しい作品が長いせいもあるかもしれないが、一番退屈だったかもしれない。2023/12/13
hibimoriSitaro
6
再読。2001年6月初版。京極さんが選ぶと選集もちょと厚い。解説も力が入っている。「今回はみだらな戦いじゃのう」と砂かけが嘆く内容だ。水木家の悦子さんがどえらい目に遭ってお気の毒である。2020/05/05
APIRU
6
奇妙な、という修辞は好いなって思います。「愉快な」「感動の」とか「名作集」「傑作選」とか入る本のタイトルもいいですが、またそれとは違った胸の高鳴りを覚えます。奇妙で洒脱で諧謔的でどの話も好きでした。「鬼太郎」も三作載っていて、どれも含蓄があり実にいいです。実にいいんです、が、何と云うかその、アダルトと云うか官能的と云うか、まあはっきり云えばエロい(特に最後の話)。健全な少年少女が読むにはどうかという、少なくとも日曜の朝には放送しにくい趣き。ある意味、こっちの方が主題歌はBUCK-TICKが合いそうですが。2019/06/30