ちくま文庫<br> 完訳 ハックルベリ・フィンの冒険―マーク・トウェイン・コレクション〈1〉

ちくま文庫
完訳 ハックルベリ・フィンの冒険―マーク・トウェイン・コレクション〈1〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 625p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480036506
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

雄大なミシシッピーの流れに乗って、逃亡奴隷の黒人ジムと14歳のハックが遭遇する冒険物語。2人のドラマを通じて、アメリカ人の求めていた「自由を尊重する精神」が、素晴らしい生動感とともに描かれる。人が社会生活のなかで忘れた新鮮かつ正直な心を呼び起こす、世界文学の傑作を、みずみずしい訳文で贈る。

著者等紹介

トウェイン,マーク[トウェイン,マーク][Twain,Mark]
1835‐1910。自由な考え方とユーモアにみちた作品で広く知られるアメリカの国民的作家。印刷工、ミシシッピー川の水先案内人、新聞記者などを経て作家となる

加島祥造[カジマショウゾウ]
1923年東京生まれ。詩人。早稲田大学英文科卒業。米国クレアモント大学院留学。信州大学・横浜国立大学・青山学院女子短大教授をへて退官
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

姉勤

23
トムソーヤーの冒険の続編。危険を冒すというなら、こちらの方が行動範囲もリスクも上である。DVの親父から逃れるため、自ら殺害されたと装って故郷を離れるハックと、逃亡奴隷のジムのロードムービー的物語。ミシシッピー川を下って訪れる町や家庭で起こるトラブル、ピンチ、事件。終盤はご都合主義な結末に収束していくが、最後の最後のオチは600ページ超の作品を読み終えた満腹感が得られる。コミカルな挿絵も良い。2014/11/27

Hepatica nobilis

16
積ん読だったのを読み始めてとてもおもしろく読んだ。『黒んぼ』という言葉が頻出なのでそうした部分を敵視する向きもありそうだが、良い意味でアメリカらしいと思う大らかさ、躍動感があって純粋にわくわくする物語。ハックは飲んだくれの父に時に暴力を受けながらも屈託なく前向きに生きる。それに逃亡奴隷のジムとのやりとりもよく書けているし、悪役の「王様」「公爵」も哀れな末路ではあっても愛すべき人物。ここには世界の厳しい面も描かれていて綺麗なばかりの童話的なものではない。終盤のご都合主義なところは確かにあるし、トムの空想癖も2020/12/13

ポウ

10
かれこれ200年近く前の作品なのに、全くそんな事気にならない。 やっぱり葛藤する事柄は今も昔も変わらないのでしょうね。 ハックの人間らしさ、ジムの人間らしさ。 そして、トムの人間らしさ。 みんなにそれぞれ共感し、勇気づけられ、影響されました。 とてもいい本。(^_^)2014/08/21

ヨシモト@更新の度にナイスつけるの止めてね

4
途中、王様と公爵の部分に退屈したが、それを除けばトム・ソーヤーの何倍も面白い。しかし何倍も長いよw ものすごく容易いことを、ものすごく無駄に複雑にやろうとするトムと、それに仕方なしに従ってしまうハックが可笑しい。2016/03/10

sai

3
自由を求めての旅。川下りしながらの生活の描写は楽しい。 奴隷を逃がすことへの罪悪感とかが不思議だった。この視点で奴隷制を見るのは今までなかったなと思う。幾度となく危険な目にあって、その度に回る口に驚嘆。 でも時々失敗して、周りの助けで先へ進む。そしてトムソーヤのやつったら!お騒がせで憎たらしくて、でも憎めない少年達だなぁ。 面白かった。2019/05/08

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