ちくま文庫<br> 賢い血

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ちくま文庫
賢い血

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  • サイズ 文庫判/ページ数 254p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480034762
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

軍隊から戻ると、がらんとした家には箪笥しかなかった。ヘイズは汽車に乗り、知らない街へ行き、説教師の帽子を被ったまま売春宿に入った。やがて彼は中古自動車の上に立ち、『キリストのいない教会』を説きはじめる―。たじろがずに人間を凝視し、39歳で逝くまで研ぎすまされた作品を書き続けた、アメリカ南部の作家オコナーの傑作長篇。真摯でグロテスクな、生と死のコメディ。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

tomo*tin

28
強烈だった。確かにこれはコメディなのかもしれない。とてつもなく壮絶で悲しいコメディ。荒廃したアメリカ南部に住む頭のおかしい人と様子のおかしい人の日常を延々と追うモノクロ映画を観たような気分だ。純粋も狂気も暗闇も信心も矛盾も、当人にとっては真実なのだろう。他者と相容れない己のみの真実。それが滅茶苦茶に歪んでいたとしても、そんな風にしか生きられないのだし、そんな生き方しか知らないのだと思う。いつだって自我なんてものはグロテスクで滑稽で痛々しく哀しい。衝撃的すぎて、ちょっと吐きそう。でも多分忘れられない一冊。2009/06/22

三柴ゆよし

21
情報量は短篇よりも格段に多く、プロットも単純。とはいえ、安易な意味付けを拒む細部、なにを考えているかまるでわからない登場人物たちの噛み合わない会話、主人公ヘイズが説く教義の奇妙さ……など、読み解きにくさは短篇以上。これで読書会をやったらさぞかし混乱していただろうと、内心、ひやひやだった。以前、映画『スリー・ビルボード』が話題になったとき、オコナーの作品と関連づける評がいくつか出てきたが、どちらかといえば、ポール・トーマス・アンダーソン『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』やホーソーンの小説に似ている気がする。2019/09/27

ソングライン

20
軍を退役し、誰もいなくなっていた故郷を出、見知らぬ町の街頭で、キリストのいない教会を説き始めるヘイズ。彼のまわりには、盲目を偽る説教師、ヘイズにまとわりつくその娘、ヘイズの教会で金もうけをしようとすり寄る男などが関わってきます。真実から目を背け、嘘をつく者への圧倒的な暴力、自虐的に信念を貫く突飛な行動、下宿の女主人の彼への献身をも受け入れず、一点の光のなかに消えて行くヘイズ。おまえの言っていることはほんとうではない、ヘイズの言葉が耳から離れません。2021/09/10

秋 眉雄

17
読後2週間経過。色々と感想を書いては消し書いては消ししたのですが、なんだか何を書いても「俺はホントにそう思ったのか?」という感じがしてしまう足下グラグラ感。ちぢんた男だとかゴリラの着ぐる等々、この物語は明らかにコメディなんだろうけど、僕の頭の中の挿絵はシリアス極まりないというか。登場人物の血走る醒めた目玉と目が合ってギョッとすることしきりというか。恐いよ!地面としてのカトリック。読み方はこれから考えるとして、とりあえず聖書を買いました。2018/09/20

chanvesa

14
人間である新しいイエスを信じ、安楽な救済や真理を拒絶する。許せない二つのものとして、「ほんとうのことを言わないやつと、ほんとうのものを真似するやつ」(168頁)を挙げるヘイゼル・モーツの激しさ。そして靴の中に砂利や割れたガラス、小石を入れ償いを意識する。そのストイックな生は、結局ドブに落っこちて死ぬのだ。『ドン・キホーテ』と同じように喜劇性を感じずにひたすら悲しく、暗い気持ちになる。これをコメディアとして読ま(め)ないことが浅い読み方であっても、モーツの闘争的な生きざまは真似はしたくないが尊敬する。2014/01/04

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