内容説明
日光霊城審議から十年の時が流れ、佐藤兵之助は幕辺調練隊隊長に、熊木公太郎は昌平校武技師範となる。佐藤、熊木両家の三度目の対決の火蓋が切られたが、思わぬ出来事から物別れに終わる。この後、運命を全て受け入れる公太郎と斬り場破りの罪人となり兵之助がそれを追う。両家の対決に決着の時が迫る。
感想・レビュー
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tsukamg
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佐藤熊木10年後の再戦、伯典の死、お園の零落。人とその運命は変わったが、公太郎は昔のまま。そんな彼なればこその事件。2016/06/29
アヴィ
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三代に渡る大河小説では初代と三代目を繋ぐ二代目の活躍が最も重要なキーとなる。本作の成功は熊木家二代の公太郎、佐藤家二代の兵之助のキャラ設定と、深みのあるストーリーの賜物だろう。その二代目二人に本巻では過酷な運命が待ち受けている。自分にとって大切な仲間であれば、何があっても助け出す、名を問われれば名乗る、無茶苦茶だがどこか自分もこんな生き方をしたいと思わせる公太郎。冷静に事をなす悪役に見えていた兵之助。変転した運命はどこに向かうのか。2025/09/30