内容説明
太宰治が山崎富栄と玉川上水に入水してから50年。今も光芒を放ちつづける太宰の全作品を読み直し、その生涯をたどって、太宰文学へ誘う入門書・決定版。生前、親交が厚く、『太宰治全集』の編集を手がけた著者ならではの、限りない愛情と理解に富んだ一冊。
目次
第1章 故郷と生家
第2章 蹉跌と彷徨
第3章 人間失格
第4章 絶望と再生
第5章 安定と反俗
第6章 ロマンの世界
第7章 文学への沈潜
第8章 希望と絶望
第9章 恋と革命
第10章 死への傾斜
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
オランジーナ@
2
なかなかボリュームのある本。著者は、太宰治が死んだときに検視の立ち合いをしたとの記述がある。太宰は死に、関係者も死んでいくのだ。時のたつ悲しみを感じる。2016/08/27
大尉
1
太宰の言葉が文面から読み取れる表面的なものだけでなく、しっかりと奥行をもった重みに変えうる概説書だと思う。彼の闘いというのは、ここまで理解しないとわからなかったんだという感想をもった。彼の必死さが臨場的に伝わってくる。2014/04/26
海野藻屑
0
誰もが自分の死を望んでいた。そう思ってらしいが、彼は作家としても好評だったのに。結局文学なんて彼にしたらその程度だったのだ。2017/04/28
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