ちくま文庫<br> 明治バベルの塔―山田風太郎明治小説全集〈12〉

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ちくま文庫
明治バベルの塔―山田風太郎明治小説全集〈12〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 350p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480033529
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

万朝報の売上げを伸ばすため仕掛けた暗号とは(表題作)。漱石の文体模写をした『牢屋の坊っちゃん』、牛鍋屋チェーンの木村荘平が始めた火葬場のこけら落としは誰に(『いろは大王の火葬場』)。幸徳秋水を四分割して描いた『四分割秋水伝』の4篇を収めた短篇集。『明治暗黒星』併収。

著者等紹介

山田風太郎[ヤマダフウタロウ]
大正11(1922)年、兵庫県養父郡関宮町の医家に生れる。昭和24年、「眼中の悪魔」「虚像の淫楽」で第二回探偵作家クラブ賞を受賞。その後「甲賀忍法帖」を初めとする“風太郎忍法”を生みだし、忍法ブームをまきおこす。平成13(2001)年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

月をみるもの

16
いままで風太郎作品を戦中日記しか読んだことがなかった、おのれの不明を恥じるしかない。。幸徳秋水が翻訳したクロポトキンの「パンの略取」( https://bit.ly/2Qxsdg2 ) と大杉栄の訳した「相互扶助論」を読まねば。。。2019/01/09

きょちょ

15
「牢屋の坊っちゃん」は、犯罪者版「坊っちゃん」。こちらの「坊っちゃん」も清々しい。「明治暗黒星」も面白いが、主人公2人とそこに絡まる2人の女性の心の葛藤も含めた生きざまを描いた長編にしてくれたらもっと素晴らしい作品になるのでは。「表題作」は、黒岩涙香と幸徳秋水が登場するちょっとした推理物。秋水が実に活き活きとしている。「四分割秋水伝」は、作者の試みは素晴らしいが、作者自身の後口上にあるように、「読むほうに面白いかどうか疑問」のとおり、読者としてはそれほどではなかった。しかし、その「慧眼」はさすが。★★★★2015/10/10

getsuki

12
山風先生の明治もの短編集。いろは大王の話はオチ的には予想通りだったけれど、ドタバタ劇が楽しくて笑いがこみ上げる。表題作の暗号も良かったなぁ。他の作品も明治を生きる人々が活き活きしていて楽しい読書時間でした。2017/01/08

スプリント

11
山田風太郎の明治時代小説にはまっています。夏目漱石の坊ちゃんの文体をまねた「牢屋の坊ちゃん」や牛鍋屋の木村荘平が奮闘する「いろは大王の火葬場」がコミカルで面白いです。2017/01/15

キムチ

6
明治20年代~40年にかけての場面。4編が収録。黒岩涙香、幸徳秋水、木村荘平等が登場する。 「いろは大王・・」は牛鍋チェーンの傑物木村が福地桜痴とけた外れのバトルを広げて行くのだが。明治に時折現れる巨躯話す事もラージ!抱く、子を成す女も桁が違う。価値の是非はともかく、近代が現代を産むにはこういった人間が文化を醸造して行った事が解る。 そして秋水・・敢えて言わずとも思想的バトルの中でリーダーがいかに下半身で自滅して行ったかを改めて解るような・・2013/05/27

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