内容説明
「…実際のところ、今の私は20歳や25歳の頃の私よりもずっと楽しく過ごしている…幸福というのは状況ではなく、それと気づく個人的な能力なのかもしれない…」金がない、仕事が終わらない、男と別れた、酒を飲みすぎた、そんなことを繰り返しながらも、女の一人暮らしはますます楽しくなり、どんどん元気になっていく、という気持ちのよいエッセイ。
目次
日本海の誓い
フトンの上京
風になりたかったのに
ワープロは最初の男か
それってサイテー
東京湯治・浅草観音温泉
喰らう幸せ不幸せ
エアロビクスシューズ…だってば
おうちがだんだん遠くなる
めまいのする入浴〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
shushu
0
正直、何でこれがちくま文庫に、という疑問は解けない。角川とか集英社あたりならまだしも。。。。検索したところ日本酒については著作も多いようだが、これはそれに特化する前の、普通のフリーライターのエッセイ集に過ぎず、謎だ・・2012/07/27
ねぼちゃん
0
ゆるーいエッセイの中にグサリと刺さる名文が隠れているから侮れない。独自の幸福感、独自の恋愛観、たくましく強かに生きる女性の姿に勇気付けられる。表題作の『恋は下剋上』は必読。「愛は、決意」とのこと。太宰は愛とは行為である、と定義した。自分なりの愛の定義を見つけたいところ。 「電車に乗る時も胸が痛んだ。その人に会うためでもなければ決して降りることのない駅、というものが東京にはいくつもある。弧を描いて走り回っている東京の電車は、失恋したての人間にはつらいものがある。」2022/08/21