内容説明
女装をし歌い舞う、ヒジュラと呼ばれる人々―男でもない、女でもない。半陰陽だからこそ、性にも悩み迷う。家族を断ち、カーストを断ち、肉欲を断ち、独自の社会を形成する。それがヒジュラだ。―「彼ら」の世界へ入り、共に生活しながら、ヒジュラの謎を追い続け、その宗教性、歴史、カースト制、風俗を考察・探求した衝撃のノンフィクション。
目次
1 ヒジュラに会う
2 歴史と時間をこえて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
活字スキー
13
人生に迷い、あてのない旅に明け暮れていた著者がインドで出会ったヒジュラに興味を持ち、体当たりでその実態に迫ろうと試みたルポ。1980年頃の彼の地を巡る探求は十分に読み応えのあるものながら、当地の人々にとってはタブーであると同時に「そういうもの」として馴染みきってもいる分野にずかずか踏み込んでいく著者のスタンスはどうにも気に入らなかった。最後に「どうかヒジュラを書き留めておいて欲しい」という言葉で取材を終えられたのは幸運で、もし最初に過激なコミュニティにぶつかっていれば五体無事では済まなかったかもしれない。2026/01/22
marumo
13
インドにおいて故郷や家族から、カーストからも切り離され独自のファミリーの中で生きるヒジュラたち。彼らはみな半陰陽で、歌と踊り、ある種の物乞いだけが生きる術だという。作者は義憤のようなものから取材に取り掛かるが、ヒジュラの実像にに迫れず翻弄される。刹那的な傾奇者、差別される者、マフィアもどきの一族、人と神を繋ぐ宗教者、身体の一部を捨て去り神に捧げる修験僧。クルクルと変わるそのプロフィールに、どう感じればいいのかすらわからず困惑し圧倒された。インドは一筋縄ではいかん…という月並みな感想がついもれてしまう。2020/11/10
allite510@Lamb & Wool
11
なんでもあり感のあるインドにおいても目を背けられがちな側面、半陰陽・去勢者のアウトカースト、ヒジュラ社会に踏み込む貴重な現地報告(1984年)。ヒジュラは結婚と出産を祝福する「権利」と、どこででも物乞いする権利を持つとされる。最下層と聖性をつなぐシステムはある意味インド的。しかし彼らはどうやって集まってきて集団をなすのか? 半陰陽であることを隠して暮らすほうが生きやすくはないのか? カーストが撤廃し難い要因は生活レベルでは実際どのへんにあるのか? など、多くの疑問符で頭がインド的な混沌に陥る思いがする。2019/01/26
huchang
2
インドのヒジュラに関するルポルタージュで、半陰陽の者を指す。各所にコミュニティを作れるほど半陰陽の出生率が高いとは思えないので、ほぼMtFの人なんちゃうかなー?という理解だったが概ねその通り。調査の時系列に沿って書いてあるせいか、文献が全くないとか言いつつ後半に文献の話をしてたりと割と平気で矛盾する。聞き書きが主体だからか、センチメンタリズムが鼻につく時もある。性別やカーストを超えた存在をどう神話上で扱うかという問題に入るあたりは、インド人の友人たちと踏み込んだ討論をしていて、スリリングでした。2023/11/16
in medio tutissimus ibis.
2
インドと言えばカーストだが、この生まれによって職掌と社会的地位が決定するシステムの境界にヒジュラは位置する。渠等は半陰陽として生まれた事を以て結社し、その構成員を迎え入れるが、ほかのカーストの様に血縁によるものではなく、肉体的あるいは精神的な形質によるものだからだ。それは祖霊を奉じ伝承上の血縁による一般的なカーストとは異なるあり方に他ならない。生まれと切り離され、同属で集まり、伴侶をもたずとも愛を知る。渠等は孤独なのか? 者の探求の旅は、この生まれついての孤独に救いがあるか否かを軸にして進み、終わる。2019/08/31
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