内容説明
なぜ、人類だけがこの地球上で進化と繁栄を得たのか。ワトソンは、人間存在の本質がネオフィリア(新しもの好き)だからだったと仮定し、宇宙創成に始まり、人間をとりまく環境、人間が本来もっている機能と行動を、数々の科学的例証を挙げながら多面的に分析し、何物かによって“生かされている”人間存在を浮かび上がらせる。きわめて刺激的なライフ・サイエンス・ファンタジー。
目次
宇宙のためいき
地球が生まれた日
生命の兆候
秩序と無秩序
存在と意識
人間の糧
セックスの難点
知覚の窓
見ることの真実〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
蘭奢待
19
生物や人間、自然の摂理に対して科学的、論理的に解明していく。テーマ毎の短編の集まりで構成されており、その一つ一つは興味深いものの短編なだけに掘り下げかたが足りず不満。とは言え、これ以上掘り下げるととたんに難しい書物となり読むのに苦労するかもしれない。短編のなかにはスピリチャルなものも多く含まれ、超科学な解釈に対しても著者はそれをも許容する。2018/11/25
カネコ
2
○2014/02/10
ぷらんとぱいん
2
何気なく手にとって借りてみたけれど、サイエンスものでは『世界で一番うつくしい物語』以来の大ヒットだった。美しくて力強くてシンプルでユニーク。宇宙や地球や生命を一繋がりのものとして、とても美しい文章で描いていて、この世界に対する興味が沸き起こってくるような本だった。2013/08/31
より
1
★★★★2018/04/21
マサトク
1
散漫とも言えるし、横断的知性が横溢しているとも言えるだろう、サイエンスエッセイ集。たまにスピリチュアルに流れるところは引っかかるが、ネオフィリア(新し物好き)のタイトルの通り、人類を取り巻く世界について様々に考察し続ける思考様式は読み応えがある。「アシモフの科学エッセイ」を思わせる、物事に対する手つきに好感するのだなと思う。どこが、というより、全体に好きな一冊。2014/02/07