ちくま文庫 それでも家を買いました

矢崎 葉子【著】

筑摩書房（1994/02発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 277p／高さ 15cm
• 商品コード 9784480028426
• NDC分類 365.3
• Cコード C0136

内容説明

頭金４００万円、見学モデルルーム５０軒。あの、狂乱の地価高騰の時代に、ある家族が持ち家獲得を目指してくり広げた死闘を“あなた”に追体験させるロールプレイイング・ノンフィクション。マイホームを通して、家族とその周辺の風景をとらえる。

目次

山村家見学物件
神奈川県近郊路線図
社宅に入りますか？
奥さんは働きますか？
子供は生みますか？
家は買いますか？
〈サンステージ緑園都市（西の街）第１期１次〉を買いますか？
〈モア・ステージ海老名第３期〉を買いますか？
〈南えびな杉久保サンパルク６５０Ｂ街区第２次〉を買いますか？〔ほか〕

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[ひと]

「『百年の孤独』を代わりに読む」で取り上げられていたTVドラマ「それでも家を買いました」の原作本。バブル期の社宅生活と住宅購入にまつわる若い夫婦の健闘物語。緑園都市や海老名等、相鉄線や横浜線等は土地勘があることもあり興味深かったです。80年代後半の物件価格の上昇ペースや抽選倍率、ローンの厳しさには驚かされました。バブル崩壊後の残債対応はさぞ辛かったことでしょう。2000年代も環境が良かった訳ではないですが、低金利フルローンが当たり前だったので隔世の感がありました。消費者目線の現代経済史としても良書です。

2024/12/17