内容説明
インド人との国際結婚、さらにアメリカの学校教育で育つ娘たち、しかも長女はアメリカ人と結婚し、アメリカに永住することになる、といった「国際家族」の家庭のなかで、日常感じていることを、衣・食・住にわたって、比較文化的に描く。二十数年間、異生活文化の狭間にある著者が、不可解に見えてくる日本および日本人を、インド社会との比較のうえ、克明にわかりやすく解明する現代日本人論。
目次
１ 私のなかのインド（舌が語るナショナル・アイデンティティー；インド家庭の主人気質；家族ぐるみのおつき合い ほか）
２ ジョイント・ファミリーの情景（ヒンドゥー家庭の子供たち；ヒンドゥーのお祭り；おもてなしには気をつけて ほか）
３ インドおしゃれ考（女の子のおしゃれ是非に思う；男のおしゃれ先進国；宝石、夢と現実；ああ、キモノ ほか）
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
海恵 ふきる
9
インドの上流階級に嫁いだ日本人、タゴール暎子さんの目を通して、日本とインドの生活の違いを浮き彫りにしてゆく。インドで実際に生活した経験がある方しか知り得ない薬草の知識や家族の距離感等、インドの風俗を知る上で貴重な資料だ。自国を知るには他国も顧みなければならないし、その逆も然りであることを痛感させられる。聡明であることは、いつの時代も強い。2023/05/05
