ちくま文庫<br> 智恵子紙絵

ちくま文庫
智恵子紙絵

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  • サイズ 文庫判/ページ数 170p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480028358
  • NDC分類 726.9
  • Cコード C0171

内容説明

永遠に色あせることなく、見る者の胸をかき立てる智恵子の紙絵を新たに編んで贈る一冊。光太郎の「智恵子の紙絵」と「智恵子の半生」を併せ収める。

目次

智恵子の紙絵
詩・無題録
紙絵のおもいで
智恵子の半生

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

wildchild@月と猫

31
智恵子さんは、きっと繊細で感受性が強くて、そして物静かな中にとても激しい一面を併せ持っていた女性だったように思える。アーティストでありたい自分と、絵の才能の限界を思い知らされる苛立ち。光太郎を愛してその才能を支えたい自分とのアンビバレントな感情。そして切り捨てられない家族との関係や事情。全てを一人で抱えてしまって、彼女は精神を病んでしまったのだろう。その全てを昇華して、幼心に回帰したかのような、彼女の紙絵は美しく、純粋な彼女自身が作品から溢れていて、心を打つ。彼女の人生は、幸せだったのだろうか?2014/12/21

booklight

30
高村幸太郎の妻、智恵子が精神の病を患い入院しているときに作成した紙絵、高村幸太郎の文、看護師として世話をしていた姪の文章も併載。紙絵のあるかないかの線のような細かい切り込みを見ていると、複雑な気持ちになる。いろいろな視点で見ることができる夫妻の記録としても、ただ、美しい紙絵としても見ることができる。でもやっぱり切ないなぁ。2021/07/10

アリ子

28
久しぶりの再読。何回目だろう。高村智恵子は、画家として挫折したのかもしれないけど、この紙絵の繊細な線や色使いはすごい。内へ内へと向かった智恵子の本当の心は、光太郎にも分からなかったのではないだろうかと思う。2015/07/06

moyin

6
美しくて、繊細でありながら力がある作品だ。智恵子のことをよく考えると心が痛む。2023/05/27

かっぱ@ロス

6
精神を病んだ智恵子が、命の輝きと光太郎への愛をこの紙絵に吹き込んだ。はにかみながら、病室で作った紙絵を光太郎へ見せてる智恵子の姿と、病む前に芸術と真っ正面から向かい合っていた彼女の姿が交差する。光太郎の直筆の文字が、その側で彼女の魂に寄り添ってて。何故かロサンゼルスのブックオフで見つけて、迷わず買った一冊。2012/04/25

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