内容説明
「もう日本人なんかヤメてやる!」と思ったことはありませんか?息がつまりそうな社会、自由や自発性のない文化・習慣、そんなものアッカンベーだ。「日本」を脱出し、オーストラリアに生活する著者が、アナタだけにそっと、「ニッポンを脱ぐ方法」をお教えします。新世紀の冒険者のために。
目次
プロローグ 戦略としての相対化
第1部 日本社会の深層を縛るもの
第2部 「脱日本」への道標
第3部 日本人論からの解放
第4部 概念構築の根底
第5部 個人の国際化への関門
エピローグ 新世紀の冒険者たちへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんすけ
7
日本中華主義批判という副題を付けても良いだろう。ぼくは30年前に日本人をやめていた。30年前から始めたぼくの習慣のいくつが本書に記載されているからだ。それらに関連して思いつくことを徒然に書き残してみる。 ①職場の付き合いは全く行わない。 ②社長や部長などは役職で呼ばず、名前で呼ぶ。川井さん、小林さんって具合に。 ③オリンピックやワールドカップでもよほどのことが無い限り、日本は応援しない。逆に弱小国でも可愛い選手が居ればそちらを応援してしまう。まだあるが、書き切れないのでここでやめる。2018/06/21
ががが
5
越境主義のすすめ、日本を出ることで得られる視点は必ずと言っていいほどある。それは私も留学を通して異国に住んだことがあるのでよく分かるし、そういったマルチカルチャルの基準や価値観が複数あるなかで、選択に次ぐ選択して生きていくというのはとても疲れるが楽しそうな生き方であるとも思う。単純に日本から出ていくのではなく、日本にいながらして日本人をやめるというのもまたひとつの生き方なのかもしれない。そもそも「国」というひとつの単位に縛られすぎだということはこういう本を読まないとなかなか意識できない。2018/07/23
boyblue
2
オーストラリアに移住し、メルボルンの大学で教壇に立つ著者からの脱日本人のすすめ。日本を「経済的に成功した共産国」と表現しているが言いえて妙だ。でる杭はうたれ、人と違うことをよしとしない日本の学校は本当にどうかと思う。自分が漠然と感じてきた日本での違和感を社会学教授である著者が文化比較の中から見事に導き出してくれている。2010/04/19
大王岡
1
約20年前に書かれた本だけど、書かれてる問題は今と変わってない。2011/11/25
峰岸トモ
1
日本国民の過剰な日本贔屓。93年発行本とはいえ、やはり現代もこの問題を脱してはいない。現代ではネットという情報源が増えた為その点もふまえた著書も読みたい。美しい国日本、日本の倫理、君が代、アイヌ、在日外国人…。日本は外国からどうみえるのか。正しい日本人とは何か。それは世界的に、基本的人権的見地からして、正しいのか。日本は排他的であると思う。マスコミは国内ニュースばかりだ。2011/01/05