感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kazuo Ebihara
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平成元年に筑摩書房刊として生まれ、 英語、独語、仏語などに翻訳され、 平成16年に新潮文庫化。 本棚の奥に長く眠っていました。 宇都宮から上京し、 ひょんなことからヤクザの道に入った男の回想録。 大正、昭和初期の戦争、刑務所、 賭場、ヤクザの生活が ノンフィクションのように描かれています。 本書は紛うことなき傑作です。 2022/03/27
シンチャイナ
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ボブデランの歌に、翻訳本のフレーズが借用されたとの事であったが、やくざの眼を通して語られる、明治、大正、昭和の日本の歴史が興味深い。2020/12/09
ishii.mg
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おそらく四半世紀も前に購入したもの。メチャクチャ面白い。博徒の親分からの聞き書きで、著者との奇跡のような出会いとこの作品に仕上げたのも奇跡だ。男の女遍歴、警察でも牢屋でも軍隊でも、こすっからく、男をあげることが最上の倫理であり生き方の規範。泥棒や殺人はしてもイカサマは絶対にやらない。もしかしたら一生積読だったかもしれない本との出会いも奇跡的。2019/08/01