ちくま文庫<br> 若き獅子たち〈下〉

ちくま文庫
若き獅子たち〈下〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 526p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480026163
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

二人のアメリカ青年は、戦争の体験から戦友として信頼しあうようになるが、ナチスを信奉するオーストリアの青年は、有能な兵士になるにつれ人間性を喪失してよく。やがて三人は、バイエルンの森で運命の対決を迎える。『武器よさらば』『禅者と死者』と並ぶ戦争を舞台にした青春小説で1958年には映画化された。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

166
下巻に入り、ノア・クリスチャン・マイケルの 軍隊での日々は ある一瞬に向かって 突き進む。ユダヤと非ユダヤの戦い、 軍隊での日々、戦闘の非情… 三人の視点で語られる物語…最後は 無惨に 儚く 散っていく…そんな印象の作品だった。 2018/07/07

ケイ

114
チロルでスキー講師をしていたオーストリア人クリスチァン、ニューヨークに住む身寄りのない貧しいユダヤ人ノア、ロスに住み映画や芸術の中で暮らすマイケル。彼らは三人三様の理由で軍隊に入り、世界大戦に巻き込まれていく。クリスチャンはナチを信奉するドイツ人には冷たい目を向けていたのに、生真面目であったがゆえか次第に冷徹になっていく。本土決戦を知らないアメリカの若者二人は最後に何かを噛みしめる。そして、言いようのないラスト。このラストを読むために、1000ページ超ものこの作品を是非たくさんの人に読んでほしいと思った。2016/06/02

NAO

75
【学校・会社・組織週間】ドイツ人はユダヤ人を世界から排除しようとし、そのユダヤ人差別と闘うために兵隊になったノアは軍隊の中で同国人からすさまじいいじめを受けた。だが、ノアは正面からその差別と闘い、自分の位置を確保し、親友を作った。ノアが成長できたのは、どんなときも自分らしさを失わなかったからだっただろう。主人公の三人がただ一度だけ一堂に会するラストは、なんとも衝撃的だ。性格が破綻し悪の限りを尽くしたクリスチャンの最期はこんなものだろうとは思うが、誰よりもノアには生き残ってアメリカに帰国してほしかった。2019/07/24

キミ兄

3
普通の人間がどんどん兵士に変っていく様がリアル。片や戦争マシーンに、片や戦友を愛する兵士に。これは元には戻れない。☆☆☆☆。2017/10/19

しょうご

1
最期の出来事・終焉でいえば、WWIIには何百・何千万のエピソードがあるだろう。その何千万の中の3人を切り取り、タイムスライスして遡及しながら振り返ると本小説になる。何千万種類もできるわけだ。ひとつとして同じものがあるわけない。著者アーウィン・ショーは極上の表現力、戦争体現も含めてであろうが、緻密にヨーロッパ戦線を捉えている。感服だ。私も戦記・戦争物はそこそこ読んでいるつもりだが、緊迫感、死臭感、激痛感がワンランク上の熟成度が強い。最期の脱力感を感じつつも感動に包まれもする。(ガーディアン必読1000冊)2017/11/03

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