内容説明
最もしゃれた週刊誌「ニューヨーカー」に掲載されたこの作品は、雨宿り、菓子屋、地下鉄、八番街、ブロンクス動物園、雪の日のニューヨークの歩き方、オフ・オフ・ブロードウェイ、午前四時の街…。たくさんのスケッチが、あたたかく、ちょっとトボケた文章にとけこんで、ニューヨークの街と光と影、そして人物のプロフィールを見事に浮かび上がらせる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯
13
コラムなのに、短編小説集のよう。昔の話なのに古びておらず、なんだか洒落ている。2014/10/05
ファーリア
3
ネットで見かけて気になったので図書館から借りて。櫻子さん読んでる途中だけど、返却期限が… あっさりしたイラストと軽めのエッセイ。ニューヨークの魅力的なところがいろいろ紹介されててもし行ったら寄ってみたいなと思うところも。でも、出たの結構前だから今は残ってないところも多いんだろうな2017/07/07
オイコラ
3
雨宿りの人たちを観察したり、植木の囲いや屋上の水槽を分類して呼び名をつけたり。何気ないありふれたものが、筆者の目を通して生き生きとするおもしろさ。2014/02/16
のんき
1
1991.12.4 第1刷
ひるお
0
ニューヨークの様子をさまざまに綴ったエッセイ集。マンホールの蓋や雨宿りする人々の様子、屋上に設置されているもの…などなどに目を留め、スケッチとともに記録するその方法は、まるで今和次郎や赤瀬川原平、あるいは伊丹十三を見ているようだ。自分の感興よりもまず、そこにあるもの、そこにいる人を見つめる目、記録する言葉。不思議なことに、自分自身を消すようでもあるこうした姿勢が、むしろ筆者自身の熱を、対象への慕わしさを際立たせる。2025/04/12