内容説明
魯迅の“もっとも魯迅的な世界”を表現したといわれる三作品集『野草』『朝花夕拾』『故事新編』を収める。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白義
7
実は単に好みだけなら、「故郷」や「阿Q正伝」で有名な「吶喊」よりも、本書に収められた「野草」や「故事新編」の方が好み。個人的精神の闘い、暗闇の中でもがき光を見出だす姿勢が結晶となった散文詩の数々が直接的に響く「野草」は魯迅の個人的表現者と、普遍的な側面が結び付いた傑作。しかし一番特筆すべきは、「故事新編」!「洪水をおさめる話」なんか本当にでたらめ。洪水により大陸全土が飲み込まれた古代中国で、役人も民衆もてんやわんやの大騒ぎ、シェイクスピアの名前を出す人物までいる。どう考えても知らないだろ(笑)2012/12/12
HANA
3
一巻が普通の小説集だったため、「野草」等の小品に少し戸惑う。でも収録されている中ではこれが一番好き。自伝的作品の「朝花夕捨」もノスタルジアを刺激されて面白い。ただ「故事新編」だけは中国古典に暗いこともあって、注釈見ながらでないとよくわからなかった。2010/05/08
np
2
『野草』『朝花夕拾』『故事新編』を収録。満腹したので、魯迅は間を空けてからまた読みます。2009/06/28
v&b
1
『野草』のみ。題辞と「死火」がよい。「賢人と愚者と奴隷」収録。2015/02/24
はにゅ
1
竹内好訳ってことで読んだ気が・・・2007/02/10