ちくま文庫<br> ことばの食卓

個数:

ちくま文庫
ことばの食卓

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年05月29日 23時00分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 160p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480025463
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

食べものに関する昔の記憶や思い出を感性豊かな文章で綴るエッセイ集。

目次

枇杷
牛乳
続牛乳
キャラメル
お弁当
雛祭りの頃
花の下
怖いこと
誠実亭
夏の終り
京都の秋
後楽園元旦
上野の桜
夢、覚え書

この商品が入っている本棚

1 ~ 1件/全1件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ちゃちゃ

118
凄み、とでも形容すればよいのだろうか。どこかほの昏さを宿した文体には、人を射抜く目の鋭さが光ってゾクリとさせる。本作は、武田泰淳の妻百合子による、彼女の記憶に刻まれた思い出の断片を綴ったエッセイ集だ。中でも冒頭の『枇杷』は出色だ。食卓に座って枇杷を食べる夫の思い出。今は亡き夫の不在を「あの人の指と手も(自分が)食べてしまったのかな」と記す。いつの間にか自らの中に取り込んでしまった夫の存在を表す生々しくも印象的な表現。何気ない日常、人の営為の底にあるものを炙り出すような文体に、妙に惹かれてしまった。2021/10/11

どんぐり

71
「枇杷」を歯ぐきで噛みつく武田泰淳を冒頭の一篇に置いた食べ物の思い出を綴ったエッセイ14篇。武田百合子さんの作品は読むたびに味わいがある。2018/06/22

syaori

68
食に関するエッセイ集。亡夫の思い出から始って幼少期の雛祭りやお弁当の思い出などが想起するままに語られます。食べることは生きること、しかし同時にそれは死に向ってゆく営為でもあって、歯のない口で眦に「涙のような汗まで」ためて枇杷を噛む夫、「殆ど寝たきり」になりながら食後に「×××が食べたいねえ」と独語する父など、作者の眼はその奇妙なグロテスクさも捉えていて、その多様な食物のむっとするような香りを纏ったメランコリーと倦怠にぎょっとするのですけれど、それに出合いたくていつもこの本を手にとっているような気もします。2022/01/31

あんこ

65
装丁も素敵だったので惹かれた。こどもの頃の話から、大人になってからの四季折々のことや夢のことについての随筆集。こどもの頃の話の方が、ところどころにメランコリーと死の気配が漂っている印象を受けた。単なる食べものの思い出話に留まらない武田百合子の文章はところどころにもの寂しさを携えながら、こちらも物思いに耽ることとなった。2014/08/15

ユメ

60
冒頭の「枇杷」でいきなりどきり。「枇杷を食べていたのだけれど、あの人の指と手も食べてしまったのかな」続く幼少期の回想も、失踪した牛乳屋と振り向いた赤マント、花の下の老女、どこか幻想的な趣がある。野中ユリさんの挿画がその印象を後押しする。夢と現実の境目が曖昧なような、でも子供時代ってそんなものだったかもしれない、と思う。作家とは、子供であった自分を失わずに抱えていられる人なのかもしれない。「たるたるに、とろとろにふくらんで小鉢の蜜汁の中にぽっかり浮かんでいるあんず」武田さんの「ことばの食卓」は実に豊かだ。2016/05/22

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/573995
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品