ちくま文庫<br> 柳田国男全集〈6〉

  • ポイントキャンペーン

ちくま文庫
柳田国男全集〈6〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 618p/高さ 15X11cm
  • 商品コード 9784480024060
  • NDC分類 380.8
  • Cコード C0139

内容説明

われわれの畏怖というものの最も原始的な形はどのようなものであったか―天狗・川童・幽霊など、さまざまな怪異の本質を、信仰の零落した現象として捉えた『妖怪談義』。わが国に広く伝承されている一つ目小僧、橋姫、隠れ里、ダイダイ坊などの伝説を蒐集・整理し、その伝播に携わった常民の信仰・習俗・精神構造の推移を考究した『一目小僧その他』。以上2冊の単行本のほか、動物霊の俗信をあつかった論考「おとら狐の話」「片目の魚」の2篇を収録。

目次

妖怪談義
一目小僧その他
おとら狐の話
片目の魚

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

青沼ガラシャ

3
『妖怪談義』『一つ目小僧その他』などの著作を収録。『妖怪談義』は膨大なエピソードが次から次へと提示されるのが圧巻。『一つ目小僧〜』は一つ目小僧の正体は祭りの生贄となる神主の目印として目を潰したのでは、と推理。「耳無し法一」の起源を巡る考察には膝を打った。また、有名な犬神使いの呪術(縛ったり土に埋めたりした腹を空かせた犬の少し前に餌を置き、空腹の最高潮で首を切り、餌に噛み付いたら呪術が成功)も紹介。全体的に同内容の反復、脱線が気になるが、巻末の解説に要旨がコンパクトに纏まっているので安心。2023/08/18

のぞみ

2
面白かった…!要するに柳田氏にとって重要なのは妖怪の実在性や実態よりも、日本人が妖怪をどう見、どう捉え、どう伝えてきたかってことなわけだね2011/12/26

メーテル/草津仁秋斗

1
妖怪談義や一つ目小僧その他など、妖怪や憑き物に関する論をまとめた巻。片目の理由は今読んでも斬新過ぎて斬新すぎる。2015/10/11

Soma Oishi

0
片目の話などは幼少の頃に目の怪我をしたことを思い出しました。 柳田さんの全集を読みだして考えることがあります。例えばノイローゼから回復するには社会主義の回復によってしかないのではないか等です。社会主義を否定する社会にあってノイローゼに陥る。そこから回復するにはどうすればいいのかを考えるのですが僕には社会主義の回復以外に手はないように思うのです。さらに言えばスキゾフレニアから回復するということはどういうことかとも考えるのです。それはその当人から派生した社会の中でその単独性において社会主義の回復を考えるこ2014/06/20

のぞみ

0
妖怪とは何か、それ即ち日本人とは何者か―――。ここに記される数多の口碑伝承、或いは習俗が現在も、そして100年の後も『記録』としてだけでなく人々の生活の中に残っていてほしいと心から願う。だってそれは『我々が袖を捉えて縋りつきたいほど懐かしく思う、亡親の親の親の親の親たちの生活の痕ではないか』(P267)。民俗学とは遠き親達の『思い出話』に憧憬を持って耳を傾ける幼子の思いを抱かせる学問だと思う。2013/06/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/463780
  • ご注意事項