内容説明
八方破れの生きざまがみごと芸の肥やしとなった、といわれる五代目古今亭志ん生。その自由奔放な芸は、没後15年を経て、色褪せるどころか、ますます評価がたかまっている。おなじみ一挺入りの出囃子とともに鮮やかによみがえる志ん生落語、『お色直し』ほか絶妙の高座を、きめこまかく再現する。昭和落語の名人シリーズ第1弾。
目次
お直し
疝気の虫
黄金餅
火焔太鼓
宿屋の富
三枚起請
風呂敷
品川心中
締め込み
井戸の茶碗
お茶汲み
搗屋幸兵衛
首ったけ
お化長屋
親子酒
泣き塩
宮戸川
坊主の遊び
もう半分
錦の袈裟
六尺棒
猫の皿
しじみ売り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
51
落語の面白さが詰まってます。自分のペースで読めるので、落語1つ1つを自分なりに味わうことができました。寄席で聞くとまた違った味わいがあるのでしょうね。2023/02/12
姉勤
10
いつも失敗(しくじっ)ている与太がいい思いをして、しかも嬶(かかあ)まで居る、そして何よりクダラナイ「錦の袈裟」が好き。 それにしても落語家のリズムとか、演(や)る声を表現できる日本語ッてぇのは・・・豊かァだねぇ 2014/01/25
おりがみ
5
「風呂敷」「品川心中」などおなじみの噺、なかなか聴かない珍しい噺を楽しむことができる一冊です。それぞれに丁寧な解説がついていますが、これがややテンポが悪くしているようにも感じます。落語の世界観のほか過去の禁演落語のについてもふれられており、落語という演芸の歴史を感じさせてくれます。高座の再現に細やかな工夫がされているので字面から志ん生師匠の独特な声色が伝わってくるようでした。2018/04/29
桜井青洲
4
名人志ん生の二十三の演目書き起こしという非常にボリュームある内容。ひとつひとつの演目の解説が丁寧に書かれており、当時の世相や当時の符丁の説明もあり落語、江戸時代を知る上でも非常に楽しめる一冊。2017/05/17
Gen Kato
2
再読。落語は読む物ではないとは思っていますが、とりあえず「寝床」のぶっ飛びぶりを脳内で音声再生しつつ…2013/12/05