内容説明
これは相撲の本ではない。日本相撲界という、奇妙で過酷な世界に巻きまれた二人の“ガイジン”の物語なのだ。サリー・小錦とジェシー・高見山―二人が“純血スポーツ・相撲”の旗をふりかざして襲う有形無形の矛先をかわしながら、ニッポンという土俵上に何とか順応し、生き残ろうと悪戦苦闘する物語なのだ。なにしろ「僕は相撲の哲学が気に入っているんだ。歯切れがいいじゃないか。勝てば昇進するし…一本勝負だよ。それにすべてがかかっているわけだ」から。巨体からしたたる、爽やかな汗と涙の物語。
目次
プロローグ 純血スポーツと外人力士
闘う小錦の物語(ナナクリから来た“おとなこども”;サリー・アティサノエ大いに語る;「アンチ小錦」の大合唱の中で;巨体の中にいる“はにかみ屋”;日本のドラマ、日本のヒーロー)
高見山の出世物語(ジェシー・クハウルアかく語りき;ジェシー&サリーのスモウ談義;心優しきヒーローの引退劇)
エピローグ スモウ・レスラーと外人ファン



